同156)に
第7問 次の文章を読んで、後の間い
むかし、紀の有席といふ人ありけり。自代の帝に仕うまつりて、脚にあひ
あてはかなるこ
ことを好みて、こと
M
つ与に行れば、世の常の人のごともあらず。人がらは、心うつくし
人にも似ず。貧しく経ても、なほ、
れたる寒づやうやう床はなれて、つひに尼になりて、姉のさきだちてなりたる所へゆくを、男、まことにむ
つましきことこそなかりけれ、いまはとゆくを、いとあはれと思ひけれど、貧しければするわざもなかりけ
いかしよかり工時のふながら、世の常びごとすしらず年ごろあひ馴
b>
出一
ん
リ
「思ひわびて、ねむごろにあひ語らひける友だちのもとに、「かうかう、いまはとてまかるを、なにごと
もいささかなるごともえぜで、つかはすこと」と書きて、奥に、
手を折りてあひ見しことをかぞふれば十といひつつ四つは経にけり
かの友だちこれを見て、いとあはれと思ひて、夜の物までおくりてよめる。
D 年だにも干とて四つは経にけるをいくたび君をたのみ来ぬらむ
(注2)
dm
かくいひやりたりければ
E これやこのあまの羽衣むべしこそ君が御衣とたてまつりけれ
みけし
よあこびにたへで、また、
つゆやを がふ
思ふまであるは涙のふるにぞありける
D ~