生物
第6問 次の文章を読み, 下の問い (問1~3)に答えよ。(配点10)
ヒツジやウシなどに感染するウイルスであるペスチウイルスは,大きく三つのグ
ループ (ウイルス X,Y,Z)に分けられ,それぞれのグループの中にも,ゲノムの
塩基配列の違いによって多数の株が存在している。 ペスチウイルスによる感染症の
症状を示した動物において, いずれのグループのウイルスが原因となっているかを
特定することは, 感染症の流行を防止するうえで重要である。
そこで, ウイルス X (16株), ウイルス Y (25株), ウイルス Z (1株) を用いて,
これらのウイルスの検出と識別を行う方法を検討するため, 実験1~3を行った。
実験 1 ペスチウイルスの多数の株において,これらのウイルスのDNAの塩基配
列に共通性の高い三つの領域 P, Q, R を選び, これらの領域をPCR 法を用い
て増幅した。増幅の際には,領域Pを増幅するための一対のプライマー P, 領
域 Q を増幅するための一対のプライマー Q, 領域R を増幅するための一対のプ
ライマー R を用いた。 ウイルス X (16株), ウイルス Y (25株), ウイルスZ(1
株)の全ての株について,これらのプライマーを用いて PCR法を行い, DNA が
増幅された株の数を調べたところ, 表1の結果が得られた。
プライマー
P
Q
R
表 1
#BD
ウイルス X
16
16
15
ウイルス Y
25
25
0
ウイルス Z
1
0
0