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浸透圧
図7.4.8を見てください。 半透膜を隔てて溶液と純溶媒が接しているとき、平
衡状態では、溶液側の圧力Pは純溶媒側の圧力P。よりも大きくなります。 この差
P-Poを浸透圧といいます。 本書では浸透圧をPosmotic" と書くことにします。
式7.4.5より、圧力Pの溶液の中の溶媒の化学ポテンシャルは次のようになり
ます。
µ ₁1 (P) = µ ₁1° (P) + RT loge x₁
圧力P。の純溶媒の化学ポテンシャルは次のように書けます。
MILO (PO)
(式7.4.19*)
(式7.4.20)
平衡状態では両方の化学ポテンシャルが等しいはずです。 この結果、次の式が
得られます。
*半透膜 前述したように、半透膜は溶媒のみを通すことができる。
*大きくなります 255ページでは両側のPtotal が同じであるとき、 溶質の分圧がどうなるか考えた。 そのときは平衡
osmotic
になっていない。 ここでは平衡状態であるから、 溶質の分圧が両側で等しくなっている。
★P
浸透圧を英語でosmotic pressure という。
*式7.4.19 溶液と純溶媒で圧力が違っているため、 μLL の圧力依存性をはっきりさせるために、μL (P) と書く。