高校倫理《第2編》人間としての自覚と生き方 [第1章]人生における哲学

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こん

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高校全学年

①神話から哲学へ
②自然哲学の誕生とソフィスト
③真の知への道-ソクラテス
④理想主義的なあり方-プラトン
⑤現実主義的なあり方-アリストテレス
⑥幸福をめぐる問い-ヘレニズムの思想

教科書p.22~p.37

ノートテキスト

ページ1:

Date
真の知への道ーソクラテス
●哲学的出発点 無知の自覚
ソクラテス・アテネの中産市民層
友人がデルフォイのアポロン神殿で「ソクラテス以上に知恵のある
者はない」と神話があった
→
自分の無知を自覚していた
しっ無知の知
汝自身を知れ」…アポロン神殿の格言
問答法とエイロネイア
エイロネイア(皮肉)・・・一問一答をくり返すなかで、自分が無知であるかのように
ふるまうことで、相手の無知をさらけ出させる
問答法(助産術)…相手に無知を自覚させ、思索を深めて
真の知の探究へと旅立たせようとする
⑩真の知とは何か
アレテー(優秀性、卓越性)…役割を果たすのに要求される資質・能力
→徳・魂(プシュケー)を可能なかぎりよいものとすること(魂への配慮)
徳は何であるかを知ることなく、徳を備えることはできない
「
「徳は知」
知徳合―・徳は知であり、真の知は実践へ向かい行為と結びつく
"1
知行合一
なく生きる」こと
福徳一致
●ソクラテスの死
ソクラテスの言動・・・当時の人々の価値観や生き方に対するきびしい批判
→
「国家の認める神々を認めず、新しい
・神を信じ、
青年たちを腐敗、堕落させた者」として告発→死刑
ソクラテス・「ただ生きるのではなくはく生きること」

ページ2:

第2編 人間としての自覚と生き方
No.
7
第1章 人生における哲学
Date
①神話から哲学へ
●ポリスと市民
ポリス(都市国家ノ
・B.C8 古代ギリシャに成立
市民の生活の基盤であり、自由と調和を理想とする独立した共同体
市民の理想的な生き方・善と美の調和(加力ガディア)がとれていること
哲学への道
神話(ミュトス){
ホメロスン
P
イリアス』『オデュッセイア』
脱却
・ヘシオドス:『神統記』
人間の理性(ロゴス)にもとづいて真理を見いだそうとする
→テオーリア(観想…普遍的・客観的な原理をもとめる静観的な態度
→
愛知(フィロソフィア、哲学)・・・実用から離れて、自由に真理を求め愛する精神
②自然哲学の誕生とソフィスト
●自然哲学の成立
自然哲学・自然の根源や万物の生成を問題とする
タレス…「万物の根源は水である」
自然の根源(アルケー)は何か
ピュタゴラス
宇宙の調和と秩序の根源は数で
である
・ヘラクレイトス
・パルメンデス
「万物は流転する ・燃えさかる火こそが万物の
在るものは在り、在らぬもの(鮭)は在らぬ」
変化や運動はたんなる見せかけ(現象)である
根源
弟子ゼノンは擁護「アキレスと亀」
→エレア学派
エンペドクレス・土、水、火、空気の四元素
デモクリトス
原子の集合と離散による万物の形成
⑩ソフィストの登場
B.C5~
哲学的思考は法や社会制度を対象
☆民主政治の成立→
政治的知識や弁論術
→ソフィスト(知者)
プロタゴラス・・・「人間は万物の尺度である」→相対主義
↓
詭弁
アテネの人々の心は荒廃、道徳意識は失われる

ページ3:

④理想主義的なあり方ープラトン
●イデアを求めて
プラトン・ソクラテスの弟子、学園(アカデメイア)を開く
→イデア・理性によってのみとらえられる、変わることのない、
普遍的な「ものそのもの」
感覚的世界(現象界)
個々の事物が
存在する感覚的世界
イデア界(叡智界、本体界)
理性のみが
とらえる
最高のイデア…「善のイデア」
●エロースとアナムネシス
人間に「洞窟の中の囚人」…影だけを真に存在するものと見なしている
「善のイデア」を認認するためには…
→
人間の魂を解きはなたなければならない
想起(アナムネシス)・・・人間の魂はイデア界に憧れ、完全なもの。
裏に価値あるものに向かおうとする
しエロース・
魂をイデアへと向かわせる動機となるもの
↓
完全なものへの思慕であり、人間の徳を
向上させる原動力となるもの
魂をより善いものとし、徳をみずから身につける必要がある
●四元徳と理想国家
魂のはたらき
理性…正しく善に向かう知恵
気概(意志)・理性を助けて欲望を統制→勇気
欲望(情欲)・理性にしたがい過度におちいらない。
正義を実現
→
→節制
↓
四元徳
理想国家をめぐる主張
知恵に優れた者→政治
勇気に長けた者→防御
節制を忘れない者→生産
正義の国
↓
哲学者→統治者or統治者が裏に哲学する
→哲人政治の理想

ページ4:

友愛
有用なものへの
快楽への愛
愛
完全な反覚があれば、
E
正義は不必要
善への愛
っとも重要な徳
『政治学』王制
堕落
貴族制
僣主制
寡頭制
共和制
衆愚利
⑥ 幸福をめぐる問い
⑩ヘレニズム時代
-
ヘレニズムの思想
ヘレニズム・・・ギリシャ文化とオリエント文化の融合で生じた独特な文化
→公的生活と私的生活が一致していたポリスが崩壊
→ギリシアドは世界国家の一員として生きることになった
⑩ 禁欲主義とストア学派
ゼン・
ストア学派
「自然と調和して生きる」
→理性的に意思をはたらかせる
→
ことで、魂の内面的な調和
死の恐怖、怒り、驚きなどの
情念(パン)や欲望
最高善
=自由な境地(アパティア)
禁欲主義
世界市民・・・理性を有する限り人間はすべて同胞
ストア学派
・キケロ…自然法思想
・セネカ
理性を重視
エピクテトス・神への崇拝と恭順
マルクスニアウレリウス…「自省録』
Date

ページ5:

3
No.
0.
Date
⑩快楽主義とエピクロス学派
エピクロス・エピクロス学派
快楽こそが最高善であり、快楽を追求することが
幸福であって、これが人生の目的である
・真の快楽・肉体の苦痛も魂の苦悩もともなわない
→魂の平安(アタラクシア)
世俗から「隠れて生きよ」
・・・「エピクロスの園」→友愛の共同体
①一者の思想と新プラトン主義
プロティノス…新プラトン主義 (
(3C、ギリシャ)
すべてのものの根源には一番が存在
キリスト教の思想家たちに深い影響

ページ6:

ご主
体の
日本
衣
No.
Date
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⑤現実主義的なあり方-アリストテレス
●イデア論批判形相と質料
アリストテレス・・・現実を重視する立場からイデア論を批判
→個々の具体的な事物のなかにイデアが内在
<例>菜のイデア・美しい人やもののなかにあり、
それを美しくする本質
形相(エイドス)
●最高善と観想的生活
幸福こそが人間の最終目標→最高善
人間の生活
享楽的生活 快楽
政治的生活→名誉
質料(ヒュレー)
観想(デオーリア)的生活→知恵
「最善のもの(理性)がそれに固有な
徳を備えて行う活動」…もっとも望ましい
⑩ 知性的徳と倫理的徳
徳
知性的徳…観想的生活にそくした徳
倫理的徳・知性的徳に導かれた正しい行為のくり返した
感情と欲望と結びついた日常
よって習慣づけられる、習性(エートス)的徳
い
中庸を選ぶ
⇒倫理的徳を形成
(過度と不足の両極端を避ける)
○正義と政治制度
倫理的徳正義
重視
友愛(フィリア)
「人間は本性上、ポリス的動物である」
球
全体的正義・・・ポリスの法を守る
部分的正義・財貨の分配や交換における公正
配分的正義:能力や業績に応じて名誉や報酬をあたえる
調整的正義:裁判などにおいて各人の利害・損特を調和

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