まずtakaさんのいうとおり
into the roomはcameの目的語ではありません。
cameはVですが、
comeは自動詞なので目的語を取りません。
into the roomは副詞句(記号化するならAかM)
文型としては
He came までのSVで第1文型とするのが普通です。
第1文型は空間的な位置関係を表す副詞句がよくつきます。今回はinto the roomがそれです。
それで、特に分詞がありがちなんですけども
第1文型には、
付け加え的に「どういう状態か」を表す語句がくっつくことがあるんです。今回の場合それがsmilingです。
笑っている状態で 部屋に入ってきた
ということだから
「笑いながら」
とすると、より自然な日本語になりますね。
このsmilingは、文法的な解釈としては2種類あります。
①1つめは
「状態をあらわす」というのは、まさしく形容詞の働きなので
smilingは形容詞的な働きをする分詞と考える。
形容詞はC補語になれて、このsmilingも主語の状態を表す補語みたいな役割をしている。
だけども文全体の文型はSV+空間的な位置関係のM で第1文型なんです。
SVMCという文型はありませんし、
第2文型SVCだと考えようとすると、
SV とCの間にこういう副詞句が入るのは不自然です。
第1文型には、付け加え的に補語と同じような役割をする語句がついて、
この補語のことを「準補語」とか「擬似補語」というんです。
補語の役割をしているのだけど、文型の都合上、
完全に補語ですとは言えないから
「準」「擬似」です。
ちなみにC補語 は
目的語がない文の場合は、多少語順が入れ替わっても主語の状態を表します。(主格補語 といいます)
目的語がある文で、目的語の後ろに補語がある場合は
目的語の状態を表します(目的格補語 といいます)
②2つめの解釈は
He came into the roomという文に
smilingという分詞構文がついている
というものです。
分詞構文というのは、
副詞的な役割のある分詞のまとまり
ということです。まとまり、といっても
今回はたまたまsmiling1語ですね。
分詞構文はいろんな役割があるので、ここでは全部は説明しませんが、
"付帯状況"といって、状況説明を追加するような使い方があります。「〜しながら」と訳すのが定番です。
①と②は、全く同じことを表す表現が
文法的には2つに解釈できる ということです。