発展例題43 平行電流がおよぼしあう力
図のように、3本の平行で十分に長い直線状の導線A,B,
Cを一辺10cmの正三角形の頂点に, 紙面に垂直に置く。A
とBに紙面の表から裏の向きに,Cには逆向きに,いずれも
2.0Aの電流を流す。真空の透磁率を4ヶ×10-7N/A2 とする。
(1) A,B の電流が, Cの位置につくる磁場の向きと強さはい
くらか。
Fau
(2) 導線Cの長さ 0.50m の部分が受ける, 力の向きと大きさはいくらか。
指針 (1) 右ねじの法則を用いて, A, B
の電流がCの位置につくる磁場を図示し, それ
らのベクトル和を求める。 磁場の強さは,
H=I/(2xr) の式を用いて計算する。
(2) フレミングの左手の法則から力の向きを,
F=μIHI の式から力の大きさを求める。
解説
(1) A, B の電流がC
F30° HB
の位置につくる磁場
HA, は, 右ねじの
HB
法則から、 図のように
なる。 HA, HB は, そ
れぞれ AC, BC と垂直である。 また, A, Bの
電流の大きさは等しく, Cまでの距離も等しい
A -
AL AA
打
CQ
HA
&B
H
I
2.0
2πr 2T X0.10
-
発展問題 524
H=2×HACOS30°=2×
ので, Ha=HB である。 合成磁場は図の右
向きとなる。 HA, HB は,
HA=HB=
合成磁場の強さH は ,
=
10
π
10 √3
X
π
2
rsa
10cm
=6.92×10-N 6.9×10-6N
B
10√3
π
-[A/m〕
10√3
πC
=5.50A/m 5.5A/m
(2) フレミングの左手の法則から、導線Cが受
ける力の向きは, AB と垂直であり、図の上
向きとなる。 力の大きさFは,
F=μolHl=(4×10m)×2.0×
X0.50