3.力のつりあい 35
70.弾性力と垂直抗力
内壁がなめらかな箱の中につけ,他端におもりをつ
ける。箱を水平に固定した状態で,おもりを 10N
の力で水平に引いたところ,ばねが 10cm伸びた。
重力加速度の大きさを9.8m/s°とする。
(1) ばねのばね定数を求めよ。
(2) 箱の左側をもってゆっくり傾けると,ばねはしだいに伸び, 30°傾けたとき,伸びが
49cm となって,おもりは箱の内壁にちょうど接した。おもりの質量を求めよ。
(3) 箱を鉛直に立てたとき,おもりが内壁から受ける垂直抗力の大きさを求めよ。
ヒント(3) おもりは重力,弾性力、垂直抗力の3つの力を受けており,それらはつりあっている。
図のように,ばねの一端を
内壁
F000000
-49cm→
例題8
71.つりあいと作用·反作用
Aと質量10kgの物体Bが,水平面上に重ねて置かれている。
重力加速度の大きさを9.8m/s°とする。
(1) 物体Aが受ける力を矢印で描き,その大きさと何から受
ける力かも示せ。
(2) 物体Bが受ける力を矢印で描き,その大きさと何から受
ける力かも示せ。
(3)(1),(2)の力のうち,作用·反作用の関係にあるものを答えよ。
図のように,質量 5.0kg の物体
A
B
例題9
72.糸でつながれた2物体
と質量1.0kgの物体Bを糸でつなぎ,軽くてなめらかに回転す
る滑車にかけ, Aの下に板Cを置いて静止させる。重力加速度
の大きさを9.8m/s° とし,はじめBの下におもりはないとする。
(1) Aが受ける糸の張力と,AがCから受ける垂直抗力の大
きさはそれぞれいくらか。
(2) Bの下に質量 1.0kg のおもりをつるしたとき,Aが受け
る糸の張力と,AがCから受ける垂直抗力はそれぞれいくらか。
(3) CがAから受ける力が0になるのは,Bの下に何 kg のおもりをつるしたときか。
ヒント糸はその両端につながれた物体に同じ大きさの張力をおよぼす。
図のように,質量 3.0kgの物体A
A
B
例題9
73.磁石の力と作用·反作用
の上に置かれている。重力加速度の大きさを9.8m/s° とする。
(1) Aが受ける重力と垂直抗力を図示し,それらの大きさを
質量0.50kgの磁石Aが木の机
A
求めよ。
(2) Aの中心に軽い棒を取りつけ, Aの上に,中心に穴のある
質量 0.50kgの磁石BをAと反発するようにのせると,浮い
た状態で静止した。このとき,AとBが受ける力を図示し、
それぞれの力の大きさと,何が何から受ける力かも示せ。
例題9
B
第I章
物体から力を受ける。両者は静止しており,各物体が受ける力はつりあ
っている。力の大きさを求めるには,つりあいの式を立てる。また,カ
を図示する際には,矢印の長さが力の大きさに比例するように描く。
解説)(1) Aは,地球から重力,接触して
いるBから垂直抗力を受ける。Aが受ける
重力の大きさは,W=mg から,
図1
49N(B から)
A
5.0×9.8=49N
Aが受ける垂直抗力の大きさをNAとする
と,力のつりあいから,
49N
(地球から)
B
NA-49=0
NA=49N
Aが受ける力は,図1のように示される。
(2) Bは,地球から重力,面から垂直抗力,
Aからの力を受ける。Bが受ける重力の大
きさは,W=mg から,
Bが面から受ける垂直抗力の大きさを N
とすると,力のつりあいから,
図2
OBがAから受ける力は、
AがBから受ける垂直抗
力の反作用であり,その
大きさは 49N である。
147N
A
(面から)
10×9.8=98N
B
49N
Ng-98-49=0
Ng=147N
(A から)
98N
(地球から)
○つりあう2力と作用
Bが受ける力は,図2のように示される。
(3) 作用·反作用の関係にある2力は,異なる物体間でおよぼしあい,
互いに逆向きで同じ大きさの組みあわせである。図1,2から,その
組みあわせは,AがBから受ける力と,BがAから受ける力である。
反作用の2力は混同しや
すいので注意する。
つりあう2カ…着目する
1つの物体が受ける力。
72.糸でつながれた2物体
作用·反作用の2カ…異
なる2つの物体がおよぼ
しあう力。
(1)張力:9.8N,垂直抗力:20N
(2) 張力:20N,垂直抗力:9.8N (3) 2.0kg
指針 それぞれの物体は静止しているので,各物体が受ける力はつり
あっている。(1) (2) Bのつりあいの式から糸の張力を求め,Aのつり
あいの式から垂直抗力を求める。(3) Aが受ける垂直抗力が0になると
きの,おもりの質量を求めればよい。
解説)(1) Bが受ける重力は,1.0×9.8=9.8Nである。糸がその両
端につながれた物体におよぼす張力の大きさは等しく,これを T,と
すると,Bが受ける力は図のように示される。Bが受ける力のつりあ
いから,
T;-9.8=0
Aが受ける重力は,3.0×9.8=29.4Nである。AがCから受ける垂直
抗力をN,とすると,それらは図のように示される。Aが受ける力のつ
りあいから,
N,+9.8-29.4=0
(2) Bとおもりをまとめて考えると,それらの質量の合計は 2.0kg な
ので,糸の張力を T,とすると,カのつりあいから,
T-2.0×9.8=0
Aが受ける垂直抗力をN。とすると,力のつりあいから,
N。+ T-29.4=0
(3) CがAから受ける力は, AがCから受ける垂直抗力の反作用なので,
垂直抗力が0となればよい。つるすおもりの質量を m, 張力を T,と
解答
○(1)でBが受ける力は,
重力と糸の張力だけなの
で,Bのつりあいから糸
の張力を求める。
T=9.8N
N49.8N
T
A
B
N=19.6N
20N
C
9.8N
T=19.6N
20N
* 29.4N
N+19.6-29.4=0
N=9.8N
○(2)では,(1)と同様に、
糸の張力を求めてから垂
直抗力を求める。
45
第I章 力学I
回答ありがとうございます‼︎
途中計算では有効数字を1桁増やして計算するけど、その計算結果の有効数字を考える時は桁を増やす前の位で考える、という事でよろしいでしょうか?
また、例えば、有効数字4桁の数値12.34567の桁数を1増やす場合、単純に5を小数第3位に加えていいのですか?四捨五入などの操作はいらないということでよいでしょうか?
お願いします🙇♂️