✨ ベストアンサー ✨
キリスト教は(イスラム教も)ユダヤ教から派生した宗教なので、実は同じ神ヤハウェを信じています。
元はと言えば、イエスもパレスチナに生まれたヘブライ人の一人であり、ユダヤ教の信徒でした。
ユダヤ教はモーセの十戒に代表される戒律を厳格に守る宗教ですが、イエスの生まれた時代にはそれが行き過ぎて極端な形式主義に陥っていました(例えば、どれだけ貧しくても安息日には働いてはいけない。食べ物が無いなら餓死せよ…みたいな)。イエスはそれを批判し、戒律を守ることではなく、神の愛を信じることが重要だと説き、ユダヤ教の中で新たな教団を作りました。
イエスの理論は貧困層を中心に急速に浸透したのですが、この活動が伝統的なユダヤ教を重視する人々から疎まれ、イエスは捕まって処刑されました。イエスの弟子たちは何とか逃れて身を潜めます。
ところが、その逃げ出した弟子たちが、口々に「死んだはずのイエス様が俺の前に現れた。復活したんだ」と言い始めました。ここから、イエスを人ならぬ者、すなわち救世主として信奉するキリスト教が生まれ、ペテロやパウロらによる布教が始まります。
時間が経ち、キリスト教が各地に拡大する中で、キリスト教には様々な宗派が誕生していきます。
ローマ帝国末期には、このバラバラになったキリスト教の教義をまとめようという動きが起こります。特に問題だったのが、唯一神ヤハウェがいるのにも関わらず、キリスト教がイエスをまるで神のように信奉していることをどう説明するのか?ということでした。
白熱した論争の結果、神とイエス(と聖霊)は本質的には同一の存在であるからイエスを神として崇拝することには何ら問題はないという三位一体説が正統教義として採用されました。
余談ですが、イスラム教の神アッラーもヤハウェと同一の存在です。
我々日本人の異教徒は「ヤハウェ」という名を平気で口に出していますが、モーセの十戒には「神の名をみだりにとなえてはいけない」と書かれているので、ユダヤ教徒もキリスト教徒もイスラム教徒も「ヤハウェ」の名を口に出すことを嫌います。なのでヘブライ語では「アドナイ」とか呼びますし、ラテン語なら「デウス」、英語なら「ゴッド」、日本語なら「主」、そしてアラビア語なら「アッラー」と呼んでいます。他にもいろんな呼び方がありますが、全部意味するのは唯一神ヤハウェです。ややこしいですね。