基本例題 58 混合物の分離
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次の各組の混合物のうち一方だけを水溶性の塩として分離するには,
下のどの試薬を用いたらよいか。 また, 塩が生じる反応の化学反応式と生じる塩の
(1) フェノールとトルエン
(ア) 塩酸
(ウ) 塩化ナトリウム水溶液
●クレゾールと安息香酸(3) アニリンとベンゼン
(イ)炭酸水素ナトリウム水溶液
(エ) 水酸化ナトリウム水溶液
指針 ① 炭化水素(ベンゼン, トルエン)は中性で,酸とも塩基とも反応しない。
② カルボン酸(安息香酸) は炭酸より強い酸で, NaOH水溶液にも NaHCO3 水溶液に
も溶ける。
③ フェノール類 (フェノール, クレゾール) は炭酸より弱い酸で, NaOH水溶液には
溶けるが, NaHCO3 水溶液には溶けない。
④ アミン(アニリン)は弱塩基で,塩酸に溶ける。
解答 (1) エ,
-OH + NaOH
→
(2) イ,
-COOH + NaHCO3
→
(3) ア,
NH₂+HCI
→
-ONa + H2O ナトリウムフェノキシド
-COONa + H2O + CO2, 安息香酸ナトリウム
-NH3C1, アニリン塩酸塩
第4編