-
3
化学変化と質量の関係について調べるために, 鉄,銅 炭の3種類の物質の粉末を使って,次の
実験を行った。 1~4の問いに答えなさい。
〔実験〕 ① 丸底フラスコを三つ用意し、鉄を入れたものを
フラスコA,銅を入れたものをフラスコB, 炭を
入れたものをフラスコCとした。
②
フラスコ A~Cを酸素で満たして, 図1のように
ゴム栓をしてピンチコックを閉じ、 それぞれの全体の
質量を測定した。
③図2のようにフラスコA~Cをそれぞれガスバーナー
で加熱した。 このとき, フラスコ A, Bに入れた鉄と
銅はそれぞれ色が変化し, フラスコCに入れた炭は
ほとんど目で確認することができなくなった。
④ 加熱後, フラスコ A~Cがじゅうぶんに冷えたことを
確認して, それぞれの全体の質量を測定した。 このとき
すべてのフラスコが②で測定した質量と等しかった。
Ppc = 204
図1
ピンチコック
ゴム栓
酸素
粉末
図2
丸底フラスコ
1 鉄と銅は身のまわりのいろいろなところで使われている金属である。 鉄と銅の共通の性質と
して適当でないものを、次のア~エから一つ選び、その記号を書きなさい。
ア 熱が伝わりやすい
磁石につく
イ 電流が流れやすい
たたくと広がる
2〔実験〕③で, フラスコA,Cを加熱したとき、中に入れた物質が燃焼するようすが確認
できた。 加熱後のフラスコA,Cそれぞれの中に石灰水を入れてよく振ると,どのように
なると考えられるか。 そのときの石灰水のようすを述べた文として最も適当なものを次の
ア~エから一つ選び、その記号を書きなさい。
ガスバーナー
ア フラスコAとフラスコCに入れた石灰水は、どちらも白くにごる。
イ
フラスコAとフラスコCに入れた石灰水は,どちらも変化しない。
ウフラスコAに入れた石灰水は白くにごり, フラスコCに入れた石灰水は変化しない。
エフラスコAに入れた石灰水は変化せず, フラスコCに入れた石灰水は白くにごる。
〔実験〕 の③で,銅は酸化して酸化銅 (CuO) に変化した。 この銅の酸化において, 銅原子
次の
| は 〔実験〕の結果から疑問に感じたことについて, ゆうさんが先生と交わした
会話である。 (1), (2) の問いに答えなさい。
ゆう: 先生, 〔実験〕 では,フラスコAは化学変化の前後で全体の質量が変化しません
でしたが,以前, スチールウールを燃焼させる実験を行ったときは, 加熱後の物質の
質量が増えました。 なぜ,どちらも鉄を燃焼させた化学変化にもかかわらず、 結果が
異なるのでしょうか。
先生: いいところに着目しましたね。 〔実験〕 のフラスコAとスチールウールの燃焼実験では,
実験の条件に異なるところがありませんか。
ゆう:〔実験〕はフラスコ内で密閉して行っていますが,スチールウールの燃焼実験では
フラスコに入れずに密閉しないで行いました。 密閉していることが、 何か関係して
いるのでしょうか。
16-
先生: それでは,〔実験〕 の④で質量を測定した後のフラスコAのピンチコックを開けて,
もう一度ピンチコックを閉じてから、全体の質量を測定してみましょう。
-
ゆう:
ピンチコックを開けたときに,シュッという音が聞こえました。 そして, すぐにピンチ
コックを閉じて質量を測定したところ, 〔実験〕 で測定した結果と比べて質量が増え
ました。 やはり, 密閉して実験したかどうかが結果と関係があるということですね。
そうですね。 それでは, なぜピンチコックを開けることで質量が増えたか, 理由は
わかりますか。
先生:
ゆう: はい、フラスコ内では,
] 使われたことにより, 気圧が
変化します。 その後ピンチコックを開けたときに, フラスコ内に空気が入ったため,
全体の質量が増えたのだと思います。
先生: そのとおりです。 このことから, 密閉した空間で実験することで、化学変化の前後で
物質全体の質量が変化しないことを確認できたことがわかりますね。
(1) 「化合」という語句を使って
| に入る適当な言葉を書きなさい。
下線部のように,化学変化の前と後で物質全体の質量は変化しない。 この法則を何と
いうか、その名称を書きなさい。