基本例題40
銅とその化合物
問題 400
銅は希硫酸や塩酸とは反応しないが,
硝酸や熱濃硫酸には反応して溶ける。 熱濃硫
①
(2)
酸との反応液から 青色結晶が得られる。
液を加えると,青白色沈殿を生じる。 この沈殿の一部をとり 加熱すると黒色に変化す
この結晶の水溶液に水酸化ナトリウム水溶
る。また、残りの沈殿を含む水溶液にアンモニア水を加えると,
深青色水溶液になる。
(1) ①で銅が濃硝酸に溶ける変化を化学反応式で表せ。
(2)②で得られた結晶の化学式を記せ。
(3)③で沈殿を生じる変化をイオン反応式で表せ。
(4) ④の変化を化学反応式で表せ。
(5) ⑤の水溶液中に含まれる錯イオンの化学式を示せ。
■ 考え方
(1)銅は硝酸や熱濃硫酸などの強い酸化作用を示す酸と
は反応する。 濃硝酸とは二酸化窒素 NO2 を発生して溶
ける。
(4) Cu(OH)2は加熱によって黒色の CuOになる。
(5) Cu(OH)2 は過剰のアンモニア水に溶けて、錯イオン
[Cu(NH3)]+ を生じ, 深青色水溶液となる。
解答
(1) Cu+4HNO3
→
Cu(NO3)2 +2H2O +2NOz
(2) CuSO5H2O
(3) Cu2++2OH
(4) Cu(OH)2
←
(5) [Cu(NH3)4]2+
Cu(OH)2
CuO+H2O
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