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392 第6章 微分法
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例題221
実数解の個数 (2)
3次方程式x-3a²x+4a=0 が異なる3つの実数解をもつとする. 定
数αの値の範囲を求めよ.
考え方 例題 220 (p.391) のように定数を分離しにくい. このような場合は、次のように3次関
数のグラフとx軸の位置関係を考える.
f(a) f(B) <0
y=f(x)]
AJ.
x
3次方程式f(x)=0 が異なる3つの実数解をもつ
mň
mn
⇔y=f(x) のグラフがx軸と3点で交わる
mü
⇔ (極大値)>0 かつ (極小値) <0
← (極大値)× ( 極小値) < 0
■解答 f(x)=x-3a²x+4a とおくと,
f'(x)=3x²-3a²=3(x+a)(x-a)
①
方程式 f(x)=0 が異なる3つの実数解をもつ条件は,
y=f(x)のグラフがx軸と3点で交わること,
(極大値)×(極小値) < 0
つまり,
となることである.
(i) ①より,f'(x)=0のとき, x=-a, a
a>0のとき,
-a
[f'(x) +
20
増減表は右のよう
になる.
f(x) 極大 極小
a<0のとき,
増減表は右のよう
になる.
3次関数においては,
| (極大値)> (極小値)
f'(x) +
f(x)
a
***
注) 例題221 で, (i) f(x) が極値をもつ、
(Ⅱ)(極大値)×(極小値) <0 のいずれかを
満たさないときは、 右の図のようにx軸
と3点で交わらない.
(i) と(ii) をともに満たすことが重要である.
a
20 +
-a
0
極大 極小
a=0 のとき, f(x)=x3 より, f(x)=0 の解は
x=0 (3重解) となり不適
(ii) f(-a)x f(a)=(2a³+4a)(-2a³+4a)
0 +
=-4a² (a²+2)(a²-2)<0
(i) より, a=0 であるから,²0, ²+2>0 より,
a²-2>0 (a+√2)(a-√2)>0
これより, a<-√2√2<a
よって, 求めるαの値の範囲は, a<-√2,√2<a
( 極値をもたない)
***
f(x) が極値をもつ
⇔ f'(x)=0 が異なる
2つの実数解をもつ
f(x)=0 の
(判別式) > 0
(p.373 参照)
直接, 増減表を書いて
|極値を調べたが,
f'(x)=0 の判別式を
使ってもよい。
判別式をDとすると,
D=-4.3(-3α²)
=36a²>0
より、
a<0, 0<a
(a+0)
となる.
f(a) f(B)>0
a
H1