98 ゲノムと遺伝子/ 生物は,それぞれの個体の形成, 維持, 繁殖などの生
命活動に必要なすべての遺伝情報を含んだ DNA をもっている。 このような
DNAの1組をゲノムという。 真核生物の体細胞には,通常、 同じ大きさと
形をもった染色体が1対ずつ存在するので、2組のゲノムがある。ゲノムの
DNA 塩基対の数は,生物種によって大きく異なる。現在、1000種以上の生
物でゲノムの塩基配列が調べられており、ゲノムを構成する塩基対や遺伝子
の数が明らかになっている。 たとえば、イネのDNAの全塩基配列は2004年
に完全解読され,1組のイネゲノムは 3.9 × 108 塩基対からなり,その中に
約32000個の遺伝子が存在すること等が明らかになっている。
(1) 上の文の下線部a 「同じ大きさと形をもった染色体」を何というか。
(2) 上の文の下線部b に関して イネの体細胞の核にあるすべてのDNAを
つなぎ合わせていくと, およそ何cmになるか。 四捨五入して、整数で答
えよ。なお, DNAの隣り合うヌクレオチド間の中心と中心の距離は
0.34nm (1nm=10-m)であるとする。
(3)イネの体細胞には12対24本の染色体が存在し、 分裂中期の染色体の平
均長は4.0μm とされる。 イネの染色体1本に含まれるDNAの平均長は,
染色体の平均長の何倍になるか。 四捨五入して, 有効数字2桁で答えよ。
(21龍谷大)
(1)
(2)
(3)