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1
[2
次の文章を読み,問ア~エに答えよ。 (C=12.0, 16.0, N = 6.02×102/mol,
√2 =1.41, √3=1.73)
● 炭素原子
○酸素原子
① 多くの分子やイオンの立
体構造は、 電子対間の静電気
的な反発を考えると理解でき
る。 例えば, CH4 分子は, 炭
素原子のまわりにある四つの
共有電子対間の反発が最小に
なるように, 正四面体形となる。 同様に, H2O 分子は, 酸素原子のまわりにある四つの電
子対(二つの共有電子対と二つの非共有電子対)間の反発によって, 折れ線形となる。 電子
対間の反発を考えるときは, 二重結合や三重結合を形成する電子対を一つの組として取り
扱う。 例えば, CO2 分子は, 炭素原子のまわりにある二組の共有電子対(二つのC=0結
合) 間の反発によって, 直線形となる。
図 (左) CO, の結晶構造の模式図。 (右) 分子の大きさを考慮して描いた
CO, の結晶構造。
多数の分子が分子間力によって引き合い, 規則的に配列した固体を分子結晶とよぶ。 例
えば, CO2 は低温で図に示す立方体を単位格子とする結晶となる。 図の結晶中で, CO2分
子の炭素原子は単位格子の各頂点および各面の中心に位置し, 酸素原子は隣接するCO2
分子の炭素原子に近づくように位置している。
アいずれも鎖状のHCN 分子および亜硝酸イオンNO2について, 最も安定な電子配置
(各原子が貴ガス (希ガス) 原子と同じ電子配置)をとるときの電子式を以下の例にならっ
て示せ。 等価な電子式が複数存在する場合は,いずれか一つ答えよ。
Hao*
(D) 0::C::O
H: O: H
H
1451
===
イ 下線部 ①の考え方に基づいて, 以下にあげる鎖状の分子およびイオンから, 最も
安定な電子配置における立体構造が直線形となるものをすべて選べ。
HCNH: C: N: ] NO2-
HCN NO2- NO2+ 03 N3¯〔
ウ 下線部②について, CO2 の結晶中で, 隣り合う CO2 分子の炭素原子と酸素原子が
近づく理由を、 電気陰性度に着目して説明せよ。
次の文章を読んで、問い (1)(2)に答えよ。 原子量が必要なときは次の値を用いよ。
H=1.0,C=12.0, 0=16.0, S=32.1,K=39.1, Ca=40.1
ごみ焼却設備から排出される排ガス中には, 焼却炉内で発生する有害な二酸化硫黄
SO2 を含むことがある。 このような排ガス中のSO2 を, 化学反応により,安全な化合物
にする方法として, 石灰セッコウ法がある。 この方法では,まず, 石灰石の主成分であ
] と SO2により, 反応 ① を起こさせる。
(ア)+SO2 + 1/2H2O (
1-1/2H2O + CO2
① ......
次に,①式中の化学式 イ12H2O で表される化合物を,反応により、空気中の
酸素によって酸化させ, セッコウを生成させる。
(イ) 1/2H2O +1/2302+2/H20-
→(ウイ
(1) 文章中の (ア)(イ), (ウ) に適切な化学式をそれぞれ記入せよ。 また、(イ)
の化合物名を記せ。
(イ)の化学名 [
(2) 排ガス中のSO2濃度を測定するため, 10分間, 排ガスを石灰セッコウ法の反応装
置に流した。 その後, 反応により生成したセッコウの沈殿を回収したところ, その量
は0.1722gであった。 このときの排ガス量は, 0℃, 1atm (=1.013 × 10 Pa) に換
算すると1分間あたり10Lである。 この排ガス中のSO2濃度をガス中の体積割合 [排
ガス1Lあたりに含まれるSO2の量 (L)] として, 有効数字2桁で求めよ。 ただし, 排
ガス中のSO2はすべて反応により消費されたものとし, また, セッコウは水に溶けな
いものとする。
計算式
エ図に示す CO2 の結晶について, 最も近くにある二つの炭素原子の中心間の距離が
0.40nm であるとする。このとき, CO2 の結晶の密度は何g/cmか, 有効数字2桁
] g/cm³
で答えよ。
計算式
[
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次の文の( )に適当な物質名を答えよ。
炭素にはいくつかの同素体が存在し、 無色透明できわめて硬く、 電気伝導性のない
a (
)や, 黒色でやわらかく電気伝導性のある(
)がある。また,
)や炭素
)などがある。 同様に
近年発見されたものに, 炭素原子が筒状に結合した (
原子が60個結合したC6oなどの球状分子からなる(
リンにも同素体があり、 猛毒かつ空気中で自然発火するため水中で保存しなければならな
)がある。
)や, 化学的に安定でマッチの側薬に使用される (
い