問
■複素平面と極形式
題
複素数zは:=Rez+ i Imz と書くことができ、実部 Re z をx座標、虚部 Im:をy座標に見立てることで、
ガ ウ
こを2次元平面上の1点として捉えることができる。この平面を複素(数)平面ないしGauss 平面と呼ぶ。
一方、ある複素数zを、二つの実数r,e(ただしr>0に制限す
る)を用いて
Im
ミ=ree
という形で表わしたものを:の極形式表示と呼ぶ。e の逆数は
-1
Im:=rin
1
で定義する。
er
Imz
問[]()r= |, tan @ =
が成り立つことをそれぞれ示せ。
Rez
(i) 逆数の定義に基づいて (e")= e-t0 であることを示せ。
Re
Rez=r
このようにこの絶対値であるrは複素平面における原点(0+ 0i)
から、までの距離を表わし、0は原点とこを結ぶ線分が実軸となす
角を表わす。はarg z とも書き、偏角 (argument)(物理や工学で
はしばしば位相(phase))と呼ぶ。原点の周りを一周しても同じ点
に戻ってくることから、0には 2x ラジアン= 360度の整数倍の不
定性がある。また、0+0iの偏角は定義されない。
図1 複素平面。
偏角と加法定理
絶対値が1の二つの複素数
Im
21= COs # +isin @, 2= cos #,+i sin @。
を考える。ここで0,,02 は実数とする。
問 [2]() 積22 を計算し、三角関数の加法定理とオイラーの公
式を用いて極形式表示に直せ。また、同様にして商z/zz = zi
の極形式表示も求めよ。(i) 21,22の複素平面における表示を図2
とする。このとき、積」みと商z/を複素平面に図示せよ。
0.5
Re
-10
-0.5
0.5
21= e,22= e であったから、小間 (i) のとくに積の方の結
果から、次の基本的な指数法則が成り立つことが理解できる:
基本的な指数法則
-0.5
実数,に対してelh el = e(h+h)が成り立つ。
図2 と2の複素平面における表示。
また、小間(i) の結果から、22= e' hを掛けることで」から偏
角がだけ反時計回り方向に回り(角度が+)、2で割ることで
2」から偏角はだけ時計回り方向に回る(-)ことが納得できる。