A さんの血糖値を吸光光度法で測定するため、市販のキットを使用して以下の操作で実
験を行った。
「試験管に血液サンプル (10.0μL), 試薬A (250μL) 試薬B (50μL) を混合し、 20分
間反応させた。 生成したピンク色のキノン色素溶液を、 層長1cmのセルに入れ、 波長 505
nmで測定した。 その結果、 吸光度は0.909 であった。」
① このキットの測定原理は、 グルコース 1mol から1molの過酸化水素が生成し、 2mol
の過酸化水素から1mol のキノン色素が生成する反応 (下図を参考) を利用している。
② キノン色素のモル吸光係数を 12600、 グルコースの分子量を180 とする。
問1 A さんの血糖値 (mg/dL) を Lambert-Beer の法則を用いて、 小数点以下第1まで求
めよ。
問2 同様の方法でBさんの血液サンプル (2.0μL)を測定したところ、 吸光度は0.455で
あった。 Aさんの血糖値の何倍か。 有効数字2桁で求めよ。
問3 本法でグルコースを直接測定しないのはなぜか。 簡潔に書け。
問4 糖から生じる H2O2 がフェノールと定量的に反応し、 ピンク色の ア を形成す
ることが本法の原理である。 このような方法をア 化法という。
ア に当てはまる語句を漢字3字で書け。
①の反応例
Glucose +
O2+H2O
2H2O2+4-AA + Phenol
GOD
POD
Gluconic acid + H2O2
Quinoid dye +4H2O2