実践問題 2 呼吸商 NG208
A
植物の発芽種子の呼吸基質がどのような物質であるかを調べるために、 図に示すような装置 A,B
を用いて実験を行った。 これらの装置は、容器内で生じた気体量の変化を目盛り付きガラス管内の
着色液の移動から測定するものである。 なお、装置Aのフラスコ内には20%水酸化カリウム水溶
液が、 装置 B のフラスコ内には蒸留水がそれぞれ入れてある。 実験の操作手順は以下の通りであ
る。
(1) コムギ、 エンドウ、 トウゴマのIII種の発芽種子をそれぞれ用意した。
(2) 装置 A,B にそれぞれ同僚のコムギ発芽種子を入れ、 フラスコの口をゴム栓でふさぎ、
フラスコ内の温度を25℃に保ち、 活栓を閉じた。
(3) 30分後、ガラス管内にある着色液の右方向への移動距離(xおよびy)を測定した。
(4) エンドウ、 トウゴマの発芽種子でそれぞれ同様の実験を行い、 ガラス管内の着色液の
移動距離から、 最終的に表に示すような結果を得た。
問1
装置Aの水酸化カリウム水溶液は、どのような
はたらきをするのか。 簡潔に説明せよ。
植物種
x [mm]
y [mm]
①
157
45
2
180
問2 装置Aで測定された気体量の変化は何を表して
いるのか。 簡潔に説明せよ。
③
154
303
問3 装置 Bで測定された気体量の変化は何を表しているのか。 簡潔に説明せよ。
問4 表の①②③の種子の呼吸商はいくらか。 小数第3位を四捨五入して求めよ。
問5 呼吸の値から、表の①②③はそれぞれコムギ、 エンドウ、 トウゴマのどの植物種に対応
するのか。 なお、 種子の栄養分として、コムギは炭水化物を、 トウゴマは脂肪を多く蓄えて
いる。
(甲南大)
ガラス管
活栓
着色液
I
ゴム栓
y'
水酸化カリウム
蒸留水
水溶液
発芽種子
装置 A
装置 B