基礎知識として、窒素排泄物は、
魚類、(両生類):アンモニア
爬虫類、鳥類:尿酸
哺乳類、(両生類):尿素
なので、問一A:アンモニア、B:尿素、C:尿酸です。
次に、なぜ、このような違いが生まれるのかを説明します。
たんぱく質を代謝すると、二酸化炭素のほかに、アンモニアなども生成されます。アンモニアもそうですが、基本的に、無機窒素化合物(尿酸、尿素も)は有害です。そのため、体外に排出する必要があります。しかし、アンモニアは水に溶けやすいため、アンモニアとともに水も排出する必要があります。魚類は周りに水があるため、水を排出しても、すぐに回収できます。しかし、陸上生物はアンモニアのまま排出すると(原尿と同じ量を排出すると)、水が足りなくなります。具体的には約150Lぐらいです。(尿生成の問題を見てみると、人間はだいたいそのぐらいです)一日に150Lも飲んでいたらそれだけで一日が終わってしまいます。そのため、窒素化合物をいったん体にためて、濃縮して排出する必要があります。ですが、アンモニアのままだと毒性が大きいので、アンモニアを尿素に変えて毒性を小さくして、体にためます。これがアンモニアと尿素の違いです。
尿酸で排出する理由は、鳥類などは硬い殻のある卵を産みます。卵の中でも代謝は行われますからアンモニアが合成されます。尿素は毒性が小さいとはいえ、ずっとため込むと危険なので、卵の中では尿素としてため込むことができません。なので、水に溶けにくい尿酸としてため込むことで毒性をさらに小さくしています。
両生類にかっこがついているのは、子供の時は、水中にいるため、アンモニアで排出、成体になると陸上にいるので、尿素として排出するためです。
問二、問三の答えを上をもとに考えてみてください。
水中生活→アンモニア、陸上→尿素、陸上+卵→尿酸です。
一見、関係なさそうな問四がある理由もこれでわかりましたよね?
合ってると思います。
魚類なのに、尿素値が高い理由もよく聞かれるので、考えてみてください。
そのまま排出して、微生物が分解する
と先生がいってましたがそれは理由なのですか?
それはおそらく理由にはなりません。
海の中では、体内よりも体外のほうが濃度が高いので、水が体内から体外へ排出されます。
これを克服するために海洋生物は様々な方法を行っています。
例:一般的な魚類(硬骨魚類)は減るなら増やせ方針で常に水を飲んでいます。いつも口パクパクさせてますよね。
ヤツメウナギなどは体内を海水と同じ濃度にして水の移動を抑えています。
軟骨魚類のサメなどは尿素を体にためておくことで水の減少を抑えています。
なるほど!ありがとうございました
ありがとうございます。
問い2 サメ、エイで
問い3 ニワトリ
問い4 腎う
であってますか??