カッコ1の解説で➄と①の質量の差からxの質量を求められると書いてあるのですが、もともとフラスコ内に存在していた空気の質量は考えなくていいんですか?もしフラスコ内が真空だったら回答のようにしてxの質量が出るのはわかるのですが、、回答よろしくお願いします。
52. 〈液体の分子量の測定〉 実験
C, H, Oからなる沸点 56℃の化合物Xについて、 次の実験 ①~⑦を行った。下の問
いに答えよ。 (H=1.0,C=12, 16, R=8.31×103 Pa・L/(mol・K))
① アルミ箔, 輪ゴム, フラスコの質量を測ると 258.30g であった。
② フラスコに5mLの化合物 X を入れた。
284 物質の三熊・ 気体の法則
③ 図のように, フラスコの口にアルミ箔と輪ゴムを用い
てふたをし、釘で小さな穴を開けて、沸騰水中にできる
だけ深く浸した。
④ 化合物Xが全部気化したことを確かめた後, しばらく
して温度を読むと100℃であった。
アルミ箔
輪ゴムー
フラスコ
温度計
沸騰水
⑤ フラスコを取り出して放冷した後,外側の水をふき取
り,ふたをつけたまま質量を測ると260.40g であった。
⑥ フラスコの内容積は1.11 L であり,その日の気圧は1.01×10 Pa であった。
⑦ 元素分析を行ったところ,化合物Xに占める炭素と水素の質量百分率はC62.1%
H10.3%であった。
(1)理想気体の状態方程式を用いた計算式を示し,化合物 X の分子量を有効数字3桁
まで求めよ。
(2実験⑦の結果から,化合物X の組成式を求めよ。
[14 近畿大〕
※①
ャルルの法則を適用すると
×20×50+x)__p×20×(50-x)
x=2.4(cm)
57+273
27+273
ゆえに 2.4cm 右方へ動く。
物質量が一定であるから, ボ
イル・シャルルの法則を適用
することができる。
51 ① 1.0mol ② 0.60mol ③ 0.40mol ④ 2.0mol
⑤ 0.50 ⑥ 0.30 ⑦ 0.20 ⑧ 2.0×10 Pa
⑨ 8.0×10 Pa ⑩ 4.0 × 10° Pa 1 17L 1 32
解説 ①~③ N2=28.0, O2=32.0, CO2=44.0 より 各物質量は,
28.0
①
=1.00(mol)
28.0
17.6
③
=0.400(mol)
44.0
19.2
=0.600 (mol)
32.0
④〜⑦ 全物質量は 1.00 +0.600+0.400=2.00 (mol) なので,
(5
1.00
2.00
=0.500 ⑥
0.600
= 0.300
2.00
0.400
2.00
=0.200
[別解〕
移動後のA室とB室について
DV=nRT (○は一定)
L 比例
断面積が同じ(20cm²) である
から,Vは長さに比例する。
(長さの比) = (Tの比)
A: B=57+273:27+273
=11:10
1.01×10×1.11=-
M≒58.1
260.40-258.30
・M
- x8.31 × 10 ×(100+273)
100℃では化合物Xがすべて気体なので、ここで気体の状態方程式
を適用すればXの分子量(M とする) がわかる。 しかし、④の実験
中に秤量(重さをはかること)はできない。 できたとしても、 その重
さは浮力(おしのけられた空気〇の重さ)の分軽くなっていて扱いに
くい。この実験では⑤と①の質量の差から, ④の気体のXの質量を
求めているのがポイントである。
(2) 化合物Xの組成式を CxHyOz とすると,
62.1.10.3100-(62.1+10.3)
xyz=
:
12
1.0
16
Aの長さは
11
=5.175:10.3:1.725≒3:6:1
100cm×
=52.4cm
11+10
②
組成式は CHO
②
同温, 同体積では,
②
pV=nRT
「比例
(○は一定)
53 (1) 55.4
酸素と他気体について
(2) メスシリンダー内の気体の圧力を大気圧に等しくするため。
(3) 0.81)
(分圧比)=(物質量比)
③
分圧の法則
⑧~10 同温・同体積では, (分圧比)=(物質量比) が成り立つので,
4*1
実験は大気圧と内圧(X の
圧力) がつり合っており,ふ
たに穴はあいているが 空気
○とXの出入りはないと仮
定している。
②
CHO の式量は58であるが
ら,化合物Xの分子式も
CHOである。
※③
気体を捕集する場合,次の3
通りになる。
A
B
C
1.00
⑧ 1.2 × 10°×
=2.00×105 (Pa)
0.600
0.400
91.2×105x-
=8.00×10^(Pa)
0.600
よって, 全圧は (2.00 +1.2+0.800)×10=4.00×10(Pa)
*34
※
① 求める体積をV[L] とおく。 混合気体について V =nRT より,
V=16.6≒17(L)
4.00x10xV=2.00×8.3×10×400
pには全圧, nには全物質量を代入する)
12M = 28.0×0.500 + 32.0×0.300 +44.0×0.200=32.4≒32
52 | (1) 58.1 (2) C3HO
思考の過程
(1) Xの分子量を求めるために,Xについて気体の状態方程式を用い
る。
p=pitz+pst...
は、各気体の分圧は互いに影
響しないということも示して
いる。
④
O2 についてのV=nRT
(pには Pos, n には no を代
入する)
でも解ける。 ここで,Vは成
分気体すべてに共通 (N2, O2
CO2 すべてが共有している
空間)である。
実験のどの場面で用いるのか。 Xの状態を確認しながら実験を
想像する。
解説 ガスボンベ中の混合気体を気体Aとみなして考える。
(1),(2) メスシリンダーの内外の水面を合わせると,
(大気圧)=(Aの分圧) + (飽和水蒸気圧) の関係が成り立つ。
(Aの分圧) = (大気圧) (飽和水蒸気圧)
=103.60-3.60=100.00(kPa)=1.00×10(Pa)
Aの平均分子量をMとおくと, Aに対して気体の状態方程式より,
1.00 × 105 ×
450
1000
M=55.4
198.18-197.18
M
- x 8.31 x 10°×300
(3) ブタンのモル分率をxとおくと, プロパンのモル分率は (1-x) と
なり, 平均分子量について,
58x+44(1-x)=55.4
x = 0.81
Bの方法ならば、水面の高さ
の差による圧力を考える必要
がない。
水上置換で捕集した気体は.
水の分圧(その温度における
飽和水蒸気圧に等しい)を含
んでいることに注意する。
大気圧
IA(PN)
。
。。
H2O (PO)
気液平衡
解説 (1) 各操作を模式的に示す (空気 O, X)。
③ ④ 1.01×10° Pa
①
°
山
。。
258.30g
1.11L
②
° 。
X(過剰)
JL
• 0 •
100°C
⑤
。 °
。
° ° °
260.40g
5mLの液体の化合物Xを加熱すると蒸発する。 やがて, Xはフラ
スコ内を完全に満たし, 余分なXは空気中へ出ていく (④)。 これを
冷却するとフラスコ内に存在していた気体のXは凝縮し、容器内に
再び空気が入る (⑤)。 化合物Xの分子量をMとすると,気体のX
に対して気体の状態方程式を適用して,
54 (1) A (2) (3) 約93℃ (または 94℃) (4) A
(5)3.0×10 Pa
解説 (1) 蒸気圧が外圧と等しくなると液体内部からも蒸発が起こる。
これが沸騰であり、このときの温度が沸点である。
1013×10 Paのときの沸点はAが 34℃, B が 77℃, C が100℃。
(2) 分子間力の大きい物質ほど沸点は高い。 ここではCとなる。
(3) 外圧が低くなると沸点も下がる。 グラフより, 0.80×10 Pa にな
る温度は約93℃で これが8.0×10 Paでの沸点となる。
(4) いずれの物質も一部が液体として残っているので、共存する気体
は飽和蒸気圧となっている。 飽和蒸気圧は物質が同じならば容器の
体積によらず,温度によってのみ変わる。 25℃での蒸気圧は
A>B>C となっている
⑤
D=PA+ Pio
Cは水と思われる。 山頂で米
を炊くと生煮えしやすい (米
の内部まで熱が通らない)こ
とがこれから説明できる。
化学重要問題集 27
なぜ元々の空気がフラスコ内に存在している可能性は0なのでしょうか、フラスコ内の空気を加熱により全て追い出したと言い切っていいのでしょうか