(2)
e=lim(x→0)(1+x)^(1/x)より
両辺をx乗すると
lim(x→0)e^x=lim(x→0)(1+x)
よって両辺から1を引くと
lim(x→0)e^x-1=lim(x→0)x
両辺をxで割ると
lim(x→0)(e^x-1)/x=1
(4)
lim(x→∞)(x²+1)×(-e^x)=lim(x→∞)(x²+1)/(e^x)・・・①
ロピタルの定義を使える条件を満たしているため、
①=lim(x→∞)2x/e^x=lim(x→∞)2/e^x=0
ロピタルの定理を使わずに解く方法はありますか?
うーん、そうですね…
e^xの大きくなる速度と(x²+1)の大きくなる速度ではe^xのほうが大きくなるため、これは0に近づくというのはイメージでわかります。
これを厳密に証明していきます。
f(x)=2^x-(x²+1)とおく。
f'(x)={(log2)×2^x}-2x
f''(x)={(log2)²×2^x}-2
ここでe=2.7・・・なので4>eだから
x=5のとき、
f''(x)=(2log2)²×2³-2
ここで2log2=log4>loge=1だから、
f''(x)>2³-2>0となる。
また2^xは単調増加するので
x≧5においてf"(x)>0となる。
よってx≧5においてf'(x)は単調増加する。
またx=5のとき
f'(x)=(log2)×2⁵-10=(2log2)×16-10
ここで2log2=log4>loge=1より
f'(x)>16-10=6>0
よってx≧5のときf'(x)>0となる。
なのでx≧5においてf(x)は単調増加する。
またx=5のときf(x)=2⁵-(5²+1)=32-26=6>0
よってx≧5において
f(x)=2^x-(x²+1)>0となる。
つまり(x²+1)<2^xとなる。
なので
x≧5において
0<(x²+1)/e^x<2^x/e^xが成り立つ。
ここで
lim(x→∞)2^x/e^x=lim(x→∞)(2/e)^x=0
(なぜなら、e=2.7・・・より0<2/e<1だから)
よって、はさみうちの原理より
lim(x→∞)=(x²+1)/e^x=0となる。
誤字訂正:ロピタルの定義→ロピタルの定理