基本的に気相よりも液相の方が分子は解離しやすいですよね。これはあらゆる理由が考えられると思います。
1つ目は、相互作用による安定化です。
水溶液のようなプロトン性極性溶媒では水素結合によって水和を起こします。
又、非プロトン性極性溶媒では双極子-双極子相互作用によって安定化されます。
2つ目は分極率です。共有結合とはいっても中には互いの電気陰性度の差によって無極性結合、極性結合の2種類に分類されます。一般には無極性結合は比較的安定で解離する事はあまり無いですが、極性結合の場合では電子密度の偏りにより結合が切れやすくなります。
3つ目は溶媒の比誘電率です。比誘電率とは簡単に言えば溶媒分子が溶質分子を引っ張り解離させる能力の指標となるものです。なのでこの値が大きければ引き抜く力が強くなるため、溶質は解離しやすくなります。中でも水は比誘電率が大きい為、溶質を溶かす上では適しているでしょう。
他にも、共鳴効果や誘起効果による安定性も考えられます。
まとめると
共有結合の分極率、溶媒による引き抜きが原因で溶質は解離され、その後、溶媒和による相互作用の安定化、共鳴効果、誘起効果などによる安定化などを考えると良いでしょう。
因みに気相中では溶媒和がない為に、分子は安定に解離できません。如何に相互作用の安定性が大事かわかりますね。
他に分からなければ、なんなりとお申し付け下さい
訂正:溶質は電解質を考えて下さい。
すみませんm(_ _)m