【方丈記】ゆく河の流れ・養和の飢饉
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こんにちは(o^^o)りんご姫🍎です🎵
今回は、「方丈記」のゆく河の流れと養和の飢饉についてまとめてみました!
参考になれば嬉しいです!
ノートテキスト
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方丈記 鴨長明 No. Date ゆく河の流れ ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。 (流れゆく河の流れは絶えることがなく、それでいてもとの水ではない 一方で、 一方で! 、かつ消えかつ結びて、 痛みに浮かぶうたかたは 痛みに浮かぶ 水の泡は一 「方では消えまた一方では生じて、 久しくとどまりたる例なし。 長い間(そのままの状態で)とどまっている例はない。 水の泡と同じように変わ? またかくのごとし。 世の中にある人と栖と 世の中に存在する人と住まいとの関係も、またこのようである。 住まいの立さや高さを競いあり たましきの都のうちに、棟を並べ夢を争へる 王を敷いたように美しく立派な御の中で、棟を並べ瓦屋根の高さを争っているか のように立ち並ぶ、 高きいやしき人の住まひは、世を経て尽きせぬものなど、 身分の高い人や身分の低い人の住まいは、幾世代経ても絶えることがないものだけれど 建物が時代が経っても変わらないこ 過去き・体 これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。 これをほんとうかと調べてみると、 あるいは去年焼けて今年作り。 あるものは去年焼けて今年作った。 あるいは大家滅びて小家となる。 昔あった家で今も残ってるものはめったにない。 ラ四巳 存続り・止 あるものは大きな家がなくなって小さな家となる 家が変化していること む人もこれと同じ 住む人もこれと同じである。 0 KOKUYO LOOSE LEAR
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Date 所も変はらず人も多かれど、古見し人は二、三十人が中に 場所も彼はらず人も多いけど、昔会った人は二、三十人の中で わずかに一人二人なり。 わずかに 二人である。 朝に死にタベに生まるるならひ 朝に死ぬ人がいるかと思えば夕方に生まれる。 あるというこの世の常は 係助強意 詠嘆けり・作 ただ水の泡に 似たりける。 ちょうど水の泡に似ていることだ 知らず、生まれ死ぬる人、いづ方より来たりていづ方へか去る。 わからない(この世に)生まれ死ぬんが、どこから来て、どこへ行くのか。 疑問 結びの流れ また知らず、仮の宿り、たがために心を悩まし またわからない、(この世の)仮の住まいを、誰のために心を悩ませ 何によりて目を喜ばしむる。 何のために(立派に作って目を楽しませるのか、 栖 THIN その主と栖と無常を争ふさま、いはば朝顔の霊に異 男な!」 ず。 その家の主人と住まいとが無常を争うかのような様子は、たとえると朝顔の花 ° あるいは露落ちて花残れり。 (その上の)電の関係と変わらない。ある時は露が落ちて花が残っ 逆接 残るといへども朝日に枯れぬ。あるいは花しぼみて 残るといっても朝日に照らされてしぼんでしまう。ある時は花がしぼんで 露なほ消えず。消太ずといへどもタベを待つことなし。 露が依然として消えない。消えないていっても夕方を待つことはな
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養和の飢饉 「形シク「久しく」用 また養和のころとか、久しくなりておぼえず。 また義和の頃であったろうか、長い年月が経って(正確には)覚えていない。 J 食料が欠乏して 驚きあきれる状態 D 二年が間、世の中飢渇して、あさましきこと、 リキ 二年間、世の中に食料が欠乏して、ひどい状態になったことがありました。 あるいは春・夏、日照り、あるいは秋、大風・洪水など 一方では春、夏に日照り 一方では秋に大風・洪水など よからぬことどもうち続きて、五穀ことごとく生らず。 よくないことが次々に続いて、 穀物は全て実らない にぎわい 夏植うる営みありて、秋刈り、冬収むるそめきはなし。 夏に(草植える作業をして、秋に刈り取り、冬に(倉に)収めるにぎわいはな これによりて国々の民、あるいは地を捨てて境を出で、 このために諸国の農民たちは、ある者は耕作地を捨 あるいは家を忘れて山に住む。 いる土地を出ていき 山菜や木の実があるから 朝廷が行う御祈り ひと通りでない特別な 密教 ある者は自分の家を捨てて山に住む さまざまの御祈り始まり、なべてならぬ法ども行はるれど、 (朝廷の命令により)さまざまな御祈が始まって、特別な密教の修法などが行われるが、 全く~なし さらさらそのしるしなし まったくその効き目がない。 習慣(いつものこと) 京のならひ、何につけても 者の常として、 何事につけても
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頼りにする 京に入る みな、もとは田舎をこそ頼めるに、絶えてよるものなければ ' みな 生活の資源は地方を頼りとしているのに、まったく(都に)上がってくる物ないので 反語していられようか、 体裁 いやいられない がまんする 困る このみやは操も作りあへん 念じわびつつ、 みざき そうそう 体裁を取り繕えもいられようか(いやとてもいられない堪え切れなくなっては、 ざこもっ 売る さまざまの財物かたはしょり捨つるがごとくすれども、 さまざまな財宝を片端から捨てるように売るけれでも、けれども さらに目見立つる人なし。 ° それらの財宝に目をとめる人はいない 金を軽視して、穀物を重視する。 たまたま換ふる者も、金を軽くし、栗を重くす / まれに物々六換する者は、財宝を軽んじ、穀物を重んじる。 乞食、道のほとりに多く、夏へ悲しむ声耳に満てり。 食が、道端に多く、 嘆き悲しむ声が耳にいっぱいになった 完ぬ止 ようやく、やって 前の年かくのごとくからうじて暮れぬ (飢饉の)前年(1年目)はこのようにようやく終わった。 明くる年は、立ち直るべきかと思うほどに 翌年は 立ち直るだろうかと思ううちに そのうえ えき ますます あまりさへ疫璃うち添ひて、まさざまに跡秒な その上疫病までが加わっていっそうひどくなり、よくなる兆しがない 迎える 世の人みなけいしぬれば、目を経っつ窮まりゆくさま、 世の人がみな飢えてしまったので、日が経つにつれ極限の状態に追いこまれていく様子は
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死にそうな様子 わずかな水しかない所の色の椅子 似ている 存続り止 D 少水の魚のたとへにかなく 水の魚のたとえのとおりである。 はてには笠うち着 ついには笠をかぶり、 悪くはない 足ひき包み、よろしきましたる者 ひたすらに家ごとに乞ひ歩く。 足を(絆などで)西復って、悪くはない身なりをしている者が、ひたすら家ごとに物乞いをして歩 このように困窮する心の働きがたぶる かくめびしれたる者どもの、歩くかと見れば、すなはち倒れ致しぬ。 歩くかと思って)見ていると、すぐに倒してしまう。 このように困発し、心のはたらきがにぷり、 ぼうっとなった人々が、 ましてや そば 紫地のつら、道のほとりに飲ゑ死ぬる者のたぐひ、数も知らず。 土塀のそぼ 数もわからないくらい多い。) 道端に飢え死にする者の類は、 方法 取り捨つるわざも知らねば、臭き香、世界に満ち満ちて、 (死体を)片付ける方法もわからないので、臭い匂い、辺り一帯に満ち満ちて、 恋はりゆくかたちありさま、目も当てられぬこと多かい 畝めってゆく顔や姿は、目も当てられないことが多 いはんや河原などには、馬車の行きから道だ ましてや(鴨川の)河原などには、(死体がたくさんあって)馬車が行き交う道さえない。 しか あやしき賤(山がつも力尽きて 身分の低い者や 添加~までもが 力尽きて 薪さへえとなりゆけば、頼むかたなき人は、 端までもが美しくなってゆくと、頼る所のない人は、 自らが家をこぼちて、市に出でて売る。 自分の家を壊 市に出て薪として売る。
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遊びの省略 11640 離れられない 一人が持ち出でたる価、一日が命にだめばずと てか(市に新を持って行き、その代償として得られたものの価値は、一日の命をつなぐ食料分)にさえ 足りないということだ。 不思議なこと、奇怪なこと あやしきことは、薪の中に、赤き丹つき、箱など所々に見ゆる木、 奇怪なことには 薪の中に、 赤い丹(塗料)が付き、竹など所々に見える木が 生きるために牛まる手立てのはい あひまいはりけるを尋ぬれば、すべき方なき者 交じっていたのを調べてみると、 (生活に困って)生きるためにできる手立てのないものが、 ののぐ 古寺に至りて仏を盗み、堂の具を破り取りて 古寺に行仏像を盗み、 お堂の道具を壊し取 仏法のいた世の じょくあくせ 割り砕けるなりけり。濁悪世にしも生まれあひて、 割り砕いたものであったよ。 仏末の廃した末法の世に生ま つらい かかる心憂きめごをなん見待 見待りし このようなつらいありさまを見ました 哀しい心打たれること いとあはれなることも待りき たいそう哀しく心打たれることもありました。 √75015 去りがたき妻・夫持ちたる者は、その思ひまさりて深き者 離れがたい事・夫を持っている者は、 その愛情が(相手より)まって強い者が 必ず先立ちて死ぬ。そのゆゑは、わが身は次にして 聞く言う 必ず先立って死ぬ そのわけは、 たまに わが身を後回しにして 人をいたしく思心間に、まれまれ得たる食物をも彼 い る 相手を大切にいたわりたいと思うので、ごくまれに手に入れた食べ物でさえも相手に譲ることによって よりてなり。 (そうなってしょう)のである。
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当 然のこととして されば、親子ある者は定まれることにて、親で先立ちける だから、親や子の場合は(裸身をこうむい)決まっていることなので親が先立つのであるよ、 あどけない幼い 。 また、母の命尽きたるを知らずして、いとけなき子の また、母の命が尽きたのを知らずに、 幼い子供が ている にんない なほ乳を吸ひつつ、臥せるなどもありけソ 横になっているなどもあったのだ 偉いお坊さん 仁和寺に、唯暁法印といふ人、かくしつ粉も知らず 仁和寺にいた、唯暁法印という人は、人々がこのように数知れず 死ぬることを 死んでいくことを てその首の見ゆるごとに 死者の頭が見 見大るたびに、 を成仏させる 使役し しむ 尊らる過去ける体 額に阿字を書きて、縁を結ばむるわざをなんせらげる。 額に阿字を書いて、 成仏できるように仏縁を結ぶことをなさったとい 意志人止 人数を知ら囚とて、四、五両目を数へたりければ、京のうち (死んだ人の)人数を知ろうとして、四五五月の二ヶ月にわたって、死の数を数えたところの町の中で きょうごく すごく 一条よりは南、九条より北、京極よりは西、朱雀よりは東の 一条大路よりは南、九条大路 京極大路より、 朱雀大路よりは東区)での 道のほとりなる頭、すべて四万二千三百余りなんありける。 道端にある(死体の)頭は、全部で四万二千三百余りあったという。 京極 西の京(さびいて 大路 。 KOKUYO LOOSE LEAF -FE30AK 7mmivuled of lines
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☐ No いはんやその前後に死ぬる者多く、また、河原、白河、 ましてやその二ヶ昼前後に死んだ者も また、 河原 白河 西の京、もろもろの辺地などを加へていはば 西の京、多くの辺鄙な土地などを加えていうならば、 際限もあるべからず、 際もないだろう。 ましてや~言うまでもない。 いかにいはんや七道諸国をや。 ましてや、日本全体ではいうまでもない
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〜ゆく河の流れ〜 たましきの都のうちに棟を並べ、甍を争へる のところで、棟を並べと甍を争へるって対句なんですか?
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ゆく河の流れのかくのごとしはどこのことを言っていますか?現代語で答える時なんて答えればいいですか?
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高校一年生、古文の文法問題です。 写真の問題の答えが ⑴ざる ⑵ず ⑶ざら (4)ざれ (5)ざり (6)ず になるのですが、その理由がわかりません… どなたか解説お願いします🙇
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高校一年生、古文の文法問題です。 写真の⑵の答えが「さする」(「さす」の連体形)になるのですが、その理由がわかりません… どなたか解説お願いします🙇か
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古文の問題で質問です。 行成大納言の額、兼行が書ける扉、あざやかに見ゆるぞあはれなる。 という文の「あざやかに」の活用形を答える問題で、答えは連用形となります。 連用形になる理由は分かるのですが、この文には「ぞ」 が含まれていて、「ぞ」は係り結びであるため、連体形にもなり得るのではないかなと思いました。 他にも例は挙げられませんが、「こそ」が含まれている文なのに活用形が已然形ではないものもよく見かけます。 係り結びが含まれる文の連体形、已然形になる場合、そうでない場合の違いを教えて頂きたいです。 宜しくお願い致します。
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答えがなくて困っています。 このテキストの6-9、14-17、18-21の答えがあったり分かったりすれば教えて欲しいです。
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