42. 遺伝情報の発現遺伝情報の発現に関する次の問いに答えよ。
ニーレンバーグやコラーナの研究グループは、 次に示すような実験を行い,各コドンに
対応するアミノ酸を明らかにした。下表は, 彼らによって得られた遺伝暗号表である。
[実験1] AC が交互にくり返す mRNAからはトレオニンとヒスチジンが交互につなが
ったペプチド鎖が生じた。
[実験2](ア)の3つの塩基配列がくり返す mRNAからはアスパラギンとグルタミ
ンとトレオニンのいずれかのアミノ酸だけからなる3種類のペプチド鎖が生じた。
表1 遺伝暗号表
3番目の塩基
2番目の塩基
U
C
A
G
UUU
UCU
(イ)
UUC
U
JUUA
UCC
UCA
UAU
UAC
[UGU
U
チロシン
システイン
|UGC
C
セリン
UAA
UGA
終止
A
ロイシン
終止
UUG
UCG
UAG
CUU
CCU
CAU
UGG トリプトファン G
CGU
U
( I )
CUC
CCC
CAC
CGC
C
C
ロイシン
プロリン
アルギニン
CUA
CCA
CAA
CGA
A
(オ)
CUG
CCG
CAG
| CGG
G
AUU
ACU
AAU
|AGU
U
(カ)
セリン
AUC イソロイシン ACC
AAC
AGC
C
(ウ)
AUA
ACA
JAAA
AGA
A
リシン
アルギニン
AUG メチオニン
ACG
JAAG
AGG
G
GUU
GCU
GAU
GGU
U
アスパラギン酸
GUC
GCC
IGAC
[ GGC
C
G
バリン
アラニン
グリシン
GUA
GCA
GUG
GCG|
GAA
GAG
グルタミン酸
GGA
GGG
A
G
一番目の塩基
表中の(イ)(カ)には,アスパラギン, グルタミン、トレオニン, ヒスチジ
ン, フェニルアラニンのいずれかが入る。
問1. 実験2で用いた(ア)の塩基配列は,次の①~⑤のうちのいずれかであった。
(ア)に入る塩基配列として最も適切なものを, ①~⑤のなかから1つ選べ。
① AAC ② AAU ③ ACU ④ CAU ⑤ UUU
問2. 実験1と2から決定できる, コドンとそれに対応するアミノ酸の組合せとして適切
なものを、次の①~⑦ のうちから2つ選べ。
① AAU アスパラギン ②ACA
トレオニン ③ ACC
トレオニン
④ CAC ヒスチジン
⑤ CAG グルタミン
⑥ CAU
ヒスチジン
⑦ UUU フェニルアラニン
(20. 埼玉医科大)
●ヒント)
問1.2. 実験1と2で, トレオニンが共通していることに着目する。 実験1と2で同じアミノ酸が現れる
ような塩基配列になるコドンを考える。