第2章
細胞は、間期のS期 (DNA合成期)にDNAを正確に複製し、複製したDNA を、分
裂期に2つの細胞へ均等に分配している。ヒトなどの多細胞生物では、1個の受精卵
が体細胞分裂をくり返して個体を形成する。したがって、個体を構成する細胞は,す
べて同じ DNA をもっている。
茶色
この染色体は、
了した。
色体は何
目が進む
と、
(図
く正確に
細胞当たりの
体細胞分裂
-DNA
遺伝子とそのはたらき
G期
S期
G
(DNA合成準備期)
(DNA合成期)
(分裂準備期)
0
分裂期間期 (娘細胞)
図10 細胞周期におけるDNA量の変化 分裂前の細胞を母細胞といい、分裂によって新たに生じる細胞
を娘細胞という。
思考学習 細胞周期とDNA量
a
10
©
各細胞がもつ DNA量を調べるために,個々の細胞が発する蛍光の強さを細胞ごとに測
定したところ,細胞1個当たりの DNA量と細胞数の
関係は,図I のようになった。
体細胞分裂をくり返して増殖中の細胞の集団を取り出し, DNA と結合すると蛍光を発
する色素で各細胞を染色した。 このとき, 各細胞が発する蛍光の強さは,それぞれの細胞
内のDNA量を反映している。
600
A
15
考察 1. 細胞周期のG1 期 (DNA合成準備期), S期
400
細胞数(個)
染色体
分裂
E
20
(DNA合成期), G2 期 (分裂準備期), M 期 (分裂期)
の細胞は,それぞれグラフのA, B, C のどの場所
に含まれていると考えられるか。
考察 2. この細胞集団では, G1 期, S期, G2期, M
期のうち、どの時期が一番長いと考えられるか。
考察 3. 考察2の推定をするためには, この細胞集団
200
0
Gzm
1
2
TinK
79
がどのような前提条件を満たしていなければならな
いだろうか。 2つ答えよ。
□染色体石線、時期(長さ)→細胞の数
細胞当たりのDNA量 (相対値)
①図Ⅰ 細胞当たりのDNA量と細
胞数の関係