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基本例題
90 平均値の定理を利用した不等式の証明
「平均値の定理を用いて, 次のことを証明せよ。
X / <a<b<1のときa-b<blogb-aloga<b-a
平均値の定理の式は
指針
b-a
f(b)-f(a)=f(c) (a<c<b)
①
一方,証明すべき不等式の各辺をb-a ( > 0) で割ると
blogb-aloga
-1<
<1
b-a
基本 89 重要 91
②
① ②を比較すると,f(x)=xlogx(a≦x≦b)において, -1<f (c) <1 を示せばよい
ことがわかる。このように,差f(b)-f(a) を含む不等式の証明には、平均値の
定理を活用するとよい。
.....
CHART 差f (b)-f(α) を含む不等式 平均値の定理も有効
関数f(x)=xlogxは, x>0で微分可能で
x>0で微分可能である
解答
f'(x)=logx+1
から,x>0で連続。
よって、区間 [α, 6] において,平均値の定理を用いると
blogb-aloga
b-a
=logc+1, a<c<b
<指針」
の方針。
を満たすc が存在する。
f(b)-f(a) を含む不
等式については,平均値
の定理を意識しよう。
// <a<b<1とa<c<bから
e2
11/4 <c<1
e2
各辺の自然対数をとって
logy <logc<log1
e²
すなわち
−2<logc<0
この不等式の各辺に1を加えて
なお, 2変数の不等式の
扱いについて, p.200 で
まとめている。
g1/2=10ge^2=2,
log
log1=0
−1<logc+1<1
よって
-1<
blogb-aloga
b-a
<1
この不等式の各辺にb-α(0) を掛けて
a-b<blogb-aloga<b-a
<a<bであるから
b-a>0