ヒトの腎臓には, 腎単位 (ネフロン) とよばれる構造が数多く分
布しており,ここで尿が生成される。 図は一つの腎単位を含む構造
を模式的に示したもので, 腎単位は血液のろ過を行うAとBの部
位と、物質の再吸収をおこなうCの部位からなる。 Aに流入した血
液はBへろ過されて原尿となる。 B から C, さらにDへと流れてい
く間に, 原尿からさまざまな物質が再吸収されて、尿がつくられ
ある。 尿は腎うを経てぼうこうに送られ排出される。 なお, 図中の矢
印は血液の流れの向きを示している。
次の表は, 健康なヒトの静脈にイヌリンを注射し
た場合, 図のA~Dの部位におけるイヌリンと物質
W~Zの濃度を示したものである。 なお, イヌリン
は、 尿生成の過程で再吸収されたり, 分泌されたり
することはなく、 すべて尿として排出される物質で
ある。
成分
イヌリン
物質W
物質X
物質Y
物質Z
A B
血しょう
原尿
A (g/L) B (g/L)
1.0
0
0.3
3.0
0.9
1.0
80
0.3
3.0
0.9
(1) 図中A,B,Cの名称を答えよ。
(2) 表の物質W~Zのうち, タンパク質, グルコースはどれか。 それぞれ最も適当なもの
を一つずつ選び、W~Zの記号で答えよ。
(20
(3) 1日に 1.5Lの尿を排出する場合, 1日につくられる原尿の量は何Lか。
(4) (3) の場合, 1日に再吸収される物質Zの量は何gか。
尿
D(g/L)
120
0
20
3.5
0
(.5 X-TOO
100
600
120
1808