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_整数の性質 ~不定方程式の整数解~
(1)
到達問題の解説
11_1
n
m
(2) 整数a,bが2a+36=42 を満たすとき, ab の最大値は[ア
・かつmon を満たす自然数m,n を求めよ。
89
到達問題の (1) もアプローチ問題と同様に、 不定方程式の整数解を
求める問題だ。 (2) は積の最大値が問われているが、まず不定方程式
の解を求める必要がある。 「アプローチ問題」 で学んだ解法 STEP を
踏まえながら考えていこう。
→到達問題をもう一度見てみよう ←
1 方程式を整数の積の形に変形し、約数・倍数に注目
する
(1) の方程式
1 1 1
m n
89
全く違って見えるが,積の形が目標であるから, まず分母を払って
みよう。 両辺に89mn をかけて整理すると
mn-89m-89n=0
となり、アプローチ問題 (1) と同タイプであることがわかる あと
は積の形を目標に変形していけばよい。
(2) はアプローチ問題 (2) と同様に,具体的な整数解の1つを求めて
変形してもよいが, 42が3の倍数であるため, 36を移項し3でくくり
2a=3(14-b) G
とする方が手間がかからない。 結果的にこれは、 具体的な整数解の1つ
(a,b)=(0.14)
を用いた変形となっている
【解答】
(1)
m
は,アプローチ問題 (1) の方程式とは
2 不等式により範囲を絞り, 考察対象を減らす
(1) は, 方程式を積の形に直した後、mとnが自然数すなわち正の整
数であることと不等式 < n を利用すれば積の組合せを絞ることが
できる。
1 1
=
12 89
り
mn-89m-89n=0
m(n–89)–89n=0
m(n-89)-89(n-89+89)=0
(m-89)(n-89)=892 +
である。
到達問題の解答
('10 早稲田大・商)
具体的な整数解の1つとして
(a,b)=(6.10)
を用いると
2(a-6)=3(10-b)
gum
となる。
1 方程式を整数の積の形に変
形し、約数・倍数に注目する
H
89 は素数なので、この式を満たす
8989の組合せのすべては、
(1, 892), (89, 89), (89², 1
(-1, -89), (-89, -89)
(-89², -1)
である。 「m, nはくを満たすぎ
という条件から1個に絞ら
ておこう。
難関大)
入試
(2)
入試
m,nはm<nを満たす自然数であるから,
-89<m-89<n-89
この不等式と89 が素数であることより,
(m-89, n-89)=(1, 89²)
よって,
m=90, n=8010 ......
2a+36=42
変形して
(答)
2a3(14-b) ..... ①
2と3は互いに素であるから αは3の倍数である。
よって, 整数kを用いて α=3k とおくことができ, このとき
①より,
2.3k=3(14-b) すなわち b=-2k+14
したがって,
ab=3k(-2k+14)
=-6k2+42k
=-6(x-7)² + ¹47
んは整数であるから, abが最大になるのはk=3,4のとき
であり、求める最大値は,
ワンランク
UP 演習 取り組んでみて、難しかったら、 講義に戻って考えよう。
-6.3°+42・3=72 ······ (答)
1
(1) pを素数とする。 x,yに関する方程式 +
I
=
y P
2 不等式により範囲を絞り,
考察対象を減らす
2次関数の最大 最小は平方完成し
て考える。 kは整数であり、2/7/27 とは!
abt
72
60
1 方程式を整数の積の形に変
形し、約数・倍数に注目する
ならないことに注意して、 前後の整!
数3,4について調べる。
1
は整数なので, ab は下の図のよう!
にとびとびの値をとる。
O
を満たす正の整数の組(x,y)
をすべて求めよ。
('09 お茶の水女子大理)
(2) 7で割ると2余り, 11で割ると3余るような300 以下の自然数をすべて求めよ。
('11 山形大工)
Q 入試につながるヒント7で割ると2余る数と 11 で割ると余る数は、 整数を用いてどのように表されるだろうか。
UPの得点
/20点 別冊p.12の解答・解説で答え合わせをしよう!
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