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コドンとアミノ酸
基本列題 1
解説動画
図は、あるタンパク質の突然変異の例を示したものである。この突然
変異はセリンに対応する DNAの塩基配列 AGGのうち,Gが1つ欠失することに
よって生じたと考えられる。 図のDNA は鋳型鎖のみを示した。
次の①,②に対応する mRNAの遺伝暗号(コドン) を,それぞれ下の(ア)~(コ)から
つずつ選べ。
① 突然変異型のアスパラギンのコドン
② 正常型のタンパク質合成の終止コドン
正常型の
塩基配列
正常型タンパク質の
アミノ酸配列
突然変異型タンパク
質のアミノ酸配列
DNA
mRNA UCH-I-A-U-A-C-IG-I-I
図習
-A-G-G-UU-0-1-1-1-G-C-A-AL-I
セリン
1300-
セリン
突然変異型の
塩基配列
トレオニン
バリン
リシン
*タンパク質の合成を停止させるDNAの塩基配列
(ア) AAC
(イ) AAT
(ウ) AAU
(I) AUC
(オ) CCG
/ (カ) GGC
(キ) UAA
(ク) UAC
(ケ) UGA
(コ) UGG
(2) 図の例のように,塩基配列から1つの塩基が欠失したりすることによって, コ
ドンの読み枠がずれることを何というか。
(3) 1つの塩基が別の塩基におきかわる突然変異によって起こる遺伝病を1つあげ
よ。
リシン
DNA
mRNA
突然変異型タンパク質
のアミノ酸配列
チロシン
アスパラギン
指針 (1) ① 正常型の DNA と mRNAの塩基配列, タンパク質のアミノ酸配列を表すと,次
図のようになる。
正常型の
DNA A-G-G--D-D-A-D-G G-C-A-A-0-
塩基配列 mRNA -UCC-AA-AU-ACC-G-U-U-OO
正常型タンパク質の
シンイチロシン アルギニン
アミノ酸配列
アルギニン
セリン
突然変異型では, DNAの塩基配列において AGGのうちのGが1つ欠失し、
たことにより,その後の塩基配列が1つずつずれるので, DNA と mRNAの塩
基配列, タンパク質のアミノ酸配列は次図のようになる。
A-GD-D-D-A-1-GG-CA-A-III-
UCA-A-A-U-A-C-CG-U-U-0-0-1-
セリアスパラギントレオニン バリン
リシン
突然変異型の(a), (b) は, リシンのmRNAの遺伝暗号の一部である。 正常型にお
いて リシンのmRNAの遺伝暗号はAAAであるから, (a), (b)はともにAであ
ると考えられる。
① ② キ
(3) 鎌状赤血球貧血症
(2) フレームシフト
第1章 生物の進化②⑦