第1編 生命現象と物質
1
細胞と分子
1生体物質と細胞
0生物を構成する物質
(a) 水 さまざまな物質を溶かし, 物質の輸送に関与する。 また, 比熱が大きいので、
細胞の温度を安定させる。
(b) タンパク質 20種類のアミノ酸の組み
合わせからなる多種多様な高分子化合物
で、細胞を構成する重要な成分である。
(c) 脂質 脂肪 エネルギーを貯蔵する。
リン脂質 細胞膜など膜構造の
主成分である。e年件日
ステロイド ある種のホルモン
の構成成分である。
数値は質量比(%)
タンパク質 (2)
無機物(2)
炭水化物。
核酸·
その他(2)
無機物(3)
脂質·核酸
その他(1)
脂質
(13)
炭水化物
(20)
タンパク質
(15)
水(75)
水(67)
植物
動物
(生物を構成する物質>
)炭水化物 エネルギー源となっている。セルロースは細胞壁の主成分である。単糖
(グルコース,フルクトース, リボースなど), 二糖(スクロース, ラクトースなど),
多糖(セルロース, デンプン, グリコーゲンなど)がある。
核酸 DNA とRNA の2種類がある。 ヌクレオチドを構成単位とする。
TA(デオキシリボ核酸)…遺伝子の本体である。
A (リボ核酸)…タンパク質合成に関与する。
一機物 Na*·K*·Caf* (→細胞の働きや情報伝達の調節), Cas(PO.)2(→骨の主
Fe'*(→ヘモグロビンに含まれ酸素の運搬に関与)などがある。
『質の構造と性質
ノ酸とペプチド結合 アミノ酸は, 1個の炭素原子にアミノ基(-NH),カ
基(-COOH), 水素原子および側鎖(R)が結合したもので,側鎖の違いによ
酸の種類が決まる。タンパク質を構成するアミノ酸どうしは,1分子の方
れて結合する。この-C-N- の結合をペプチド結合という。
0H
C
R (アミノ酸)
R(アミノ酸)
R
側鎖
H
H
N-C-C-OH
N-C-C-OH
HHO
COor