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応用
濃度が未知の過酸化水素水 20.0mLに硫酸を加えて酸性にしたのち,
0.0400mol/Lの過マンガン酸カリウム水溶液で滴定したところ, 10.0mL を加え
たところで反応が終了した。このとき、過酸化水素および過マンガン酸カリウムは
次のようにはたらいている。
-過マンガン酸
H2O2
カリウム水溶液
O2 +2H+ +2e-
MnO4- +8H+ + 5e-
→ Mn²+ + 4H2O
(1) ⑩式, ②式より,この反応のイオン反応式をつくれ。
(2) 過マンガン酸カリウム1.0molと過不足なく反応する
過酸化水素は何mol か。
(3) 過酸化水素水の濃度は何mol/Lか。
(4)この実験では,褐色のビュレットを用いる。その理由
を答えよ。
(5) 反応の終点はどのようにして判断するか,説明せよ。
(1) ①式, ②式中のe-の係数を等しくして各辺を加え, e を消去する。
(2) (1)で求めたイオン反応式の係数の比から求める。
(3) KMnO4 H2O2 の物質量をもとに等式を立てる。
解答 (1) ① 式×5+②式×2より,
25H2O2
過マンガン
502 + 10H+ + 10e-
→
2Mn²+ +8H2O
・2Mn²+ +502 +8H2O
+) 2 MnO4 +16H+ +10e¯
②MnO4+5H2O2+6H+
(2) 酸化剤と還元剤が過不足なく反応するとき,
(KMnO の物質量): (H2O2 の物質量) =2:5
1.0mol× - = 2.5mol 答
2
(3) H2O2 水の濃度を x [mol/L] とすると,
0.0400 mol/Lx
10.0 5
1000
LX. -=x (mol/L] X-
2
係数の比 H2O2 の物質量
20.0
1000
KMnO の物質量
x=0.0500 mol/L答
[別解 酸化剤と還元剤が過不足なく反応するとき,
L
①式×5
②式×2
10.0 L×5=x [mol/L] X-
1000
褐色の
ビュレット
20.0
1000
H2O2 が失うの物質量
-濃度未知
の過酸化
水素水
※イオン反応式
はそのままでい
圏←イオン式
酸化剤が受け取るeの物質量=還元剤が失うの物質量
の関係が成りたつので、 H2Oz 水の濃度を x [mol/L] とすると,
0.0400 mol/Lx.
LX2
KMnO』 が受け取るe" の物質量
x=0.0500 mol/L答
(4) 過マンガン酸カリウムが、光によって分解されやすいから。
(5) MnO』の赤紫色が消えず、わずかに残るようになったときが終点である。