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植生の調査 (方形区法)
ある植生において,各植物が地表のどれだけの割合をおおっているかを百分率あ
るいは等級で示したものを被度という。また、調査した全区画のうち、その植物が
どれだけの割合の区画で出現したかを示したものを頻度という。植生の調査は,
般に植生内に調査区をいくつか設けて、その中に生育している植物の種類とその被
度や頻度を調べることによって行われる。
① 調査しようと思う植生に一定の大きさの方形区 (調査区) を数か所設ける。一般
に方形区の大きさは,校庭や草地では50.cmか1 ]m四方, 森林なら10m
四方とすることが多い。
方形区ごとに生えている植物の種類を調べ,種ごとに被度と頻度を求める。被
度は,おおっている面積の割合をもとに次のような被度記号を使って表す。
1 1
1
11
2:
4 2'
1':
100 20'
+: 未満
100
③ 平均被度(調査した全方形区に対する被度記号の数値の平均) を計算する (1' は
0.2 +0.04 として計算する)。下表のシロツメクサの平均被度を求めると
1 + 3 + 1 +2 +4 +3
13
3
4:一以上,3:ー~
4
24
被度%...
= [2
]
8
④ 平均被度が最大のもの(下表の場合はシロツメクサ)の被度%を100とし、それ
を基準にして他の植物の被度%を求める。 同様に,頻度(全方形区に対して各植
物が生えている区の割合) が最大のものの頻度%を100とし、他の植物の頻度%
を求める。下表のオオバコの場合,被度%と頻度%を整数値で求めると,
30.63
[2
tek
3
]
] (%) 頻度・・・ x 100 = [4 〕 (%)
STEHE
6
⑤ 被度%と頻度%を平均した値を優占度といい, この値が最大の植物種を優占種
とする。
⑥ したがって、下表の植生の優占種は [5
Jord
x 100 = [3
I Ⅱ Ⅲ Ⅳ V VI VⅡII ⅦⅢI 平均被度
1
1-24 3
co
T
T
L
T
2 1
シロツメクサ
オオバコ
セイヨウタンポポ 1
14
+1'
[8
0.28
ニワホコリ
42
注) 植生の調査法には,被度記号の表し方などに上記以外の方法もあるので,問題では,与
えられた方法にしたがって考えることが必要である。
-
1
-
T
1 1
1:~-,
20 4
T
T
T
T
用具】 となる。
1 1
12 ] 100
[3
2 20.63
被度% 頻度
100
[6 ]
1 12 1.75 336 450 5 シロツメクサ 60.25 7 24 8 16
] [4
優占度
100
] 43
[7
33
] 67
第4章 生物の多様性と生態系
]