酸化還元反応のでは、溶液中の水素イオン濃度が十分でないと反応しない場合がある為、溶液中を酸性にします。
硝酸は希硝酸、濃硝酸共に強い酸化剤として働くので、溶液中に入れると、シュウ酸(還元剤)と反応してしまいます。
また、塩酸は水素イオンと塩化物イオンに電離します。
塩化物イオン(ハロゲン化物イオン)は強い酸化剤があると、自身は還元剤として働いてしまいます。そこに、酸化剤の過マンガン酸カリウムを入れると、過マンガン酸イオンと塩化物イオンが反応てしまい、シュウ酸との反応が上手くできません。
しかし、硫酸は単独では酸化剤や還元剤として反応しないので、過マンガン酸カリウムとシュウ酸の反応を邪魔せず、溶液中に十分な水素イオンが存在する事ができます。