まずこの問題は、イオン化列(イオン化傾向の大きい順に並べたもの)を覚えておかなくてはいけません。
そして、それらがどんなものと反応するのかを覚えておく必要があります。例えば今回は“酸との反応“なので、どの金属がどんな酸と反応するのかを覚えておきましょう!
(ア)は、硫酸銀水溶液と銅の反応ですが、硫酸銀水溶液には銀イオンが含まれています。その水溶液の中に銅を入れると、銅の方がイオン化傾向が大きい為、銅から電子が放出され、銀イオンとくっついて銀になります。その時、銅は銅(Ⅱ)イオンになるので銀イオンは2つ必要になります。
(イ)は、希硫酸と銅の反応ですが、銅は希硫酸と反応しないため、(イ)は反応なしとなります。
(ウ)は、硫酸亜鉛水溶液と銀の反応ですが、硫酸亜鉛水溶液の中には亜鉛イオンが含まれています。そしてそこに銀を入れますが、亜鉛は銀よりイオン化傾向が大きく、また、水溶液中で既に亜鉛イオンになっている為、銀と反応する事はありません。よって(ウ)も反応なしとなります。
最後に(エ)の硫酸銅(Ⅱ)水溶液と亜鉛ですが、硫酸銅(Ⅱ)水溶液の中には銅(Ⅱ)イオンが含まれています。そこに亜鉛を入れると、亜鉛は銅よりイオン化傾向が大きい為、銅と反応します。亜鉛から電子が放出され、銅(Ⅱ)イオンにくっつきます。亜鉛と銅は電子が2つ離れるもの同士なので、係数は必要ありません。
(金属のイオン化傾向と反応についての画像を貼っておきます。見えにくかったらすみません)