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分詞構文と、名詞を後置修飾する分詞の違いですよね。
先に答えておくと、この文は
分詞構文とも解釈できるし、
名詞を修飾する分詞(の非制限用法)とも解釈できます。
どっちでもいいです。
以下、説明を3つに分けます。
【名詞を後置修飾する分詞】
名詞を後置修飾する分詞は
My family (who is) living in Americaのように
「関係代名詞+be動詞の省略」と考えてよいのです。
(というか「後置修飾」というものが基本的にそう)
で、
関係詞には制限用法と非制限用法がありますよね。
だから名詞を後置修飾する分詞にも同じように
制限用法と非制限用法の区別があるんです。
関係詞とbe動詞を省略しただけだから、そうなりますよね。
例A) My family (who is) living in America has three cars.(制限用法)
この主語の部分は
「アメリカに住んでいる私の家族」と訳しますが
詳細にいうと
私の家族には、アメリカに住んでる者とそうでない者がいますけど、そのうちアメリカに住んでる方のは
と言ってるのです。
だから、アメリカに住んでいない家族、も存在している可能性があるということになります。
「制限用法」ってこういうことです。
後置修飾の語句が、先行する名詞(=My family)の内容を制限しています。
これは関係詞節/分詞の後置修飾のどちらで解釈しても同じです。
例B) My family, (who is) living in America, has three cars.(非制限用法)
こちらは
「私の家族は、アメリカに住んでいて、3台車を持っている」とか
「私の家族は、アメリカに住んでいるのだが、3台車を持っている」と訳します。
こちらは、単なる「私の家族」の説明です。
非制限用法なので、
私の家族 が アメリカに住んでいる
と言っているだけです。
例A)の文とは違って
アメリカに住んでいない家族 というのは
想定されないし、存在しないということになります。
だから「非制限用法」。
【細かい補足】
③付帯状況の分詞構文ならば全て、
分詞構文
名詞を後置修飾する分詞
両方に解釈できるわけではありません。
まず
文頭にある場合は分詞構文です。
後置修飾は、後置というくらいだから
前に名詞がないとダメです。
次に
[主語], [分詞のフレーズ]
と書きましたが、
[主語以外の名詞]の場合は注意が必要で
a)分詞構文として理解しないといけない場合と
b)名詞を後置修飾する分詞(の非制限用法)として理解しないといけない場合
の両方があります。例文を見てください。
a)の場合
My mother washed dishes, asking my younger sister to buy eggs.
「私の母は妹に卵を買うように頼みながら、お皿を洗っていた」
dishes, asking〜 の部分が
[名詞], [分詞のフレーズ]です。ただし
dishesは主語ではありません。
主節の動詞washの目的語です。
asking〜が分詞構文だとすると、
askingの前に意味上の主語がありませんから
asking〜の主語は主節の主語に一致します。
つまり
My motherがwashed dishesした
My motherがasking my younger sister to buy eggsしつつ
ということです。付帯状況の典型的な例文です。
b)の場合 訳はあとで
We can appreciate the work of foreign authors, living in the same world as ourselves, and expressing their vision of it in another language.
この文は
foreign authors, living in〜, and expressing〜
の部分が[名詞], [分詞のフレーズ]です。
ただし[分詞のフレーズ]は、andで2つ繋がってます。
もしこれを分詞構文としてしまうと
living in〜とexpressing〜の前に意味上の主語が明記されていないから
living in〜とexpressing〜の主語は、主節の主語と一致する。
つまり
We がliving in the same world as ourselvesする
私たちは私たち自身と同じ世界に住んでいる
(当たり前やん→おかしいとわかる)
We が、expressing their vision of it in another languageする(it=the same world)
私たちは、違う言葉で彼らの世界の見方を表現する
(これはパッと見おかしくないけど、あとで説明する正しい解釈とは言ってることが違ってしまう)
となってしまって特に前半が明らかにおかしい。
ここでは
living in〜とexpressing〜が
直前の名詞foreign authorsを修飾している
というふうに理解すべきです。
名詞を後置修飾する分詞 です。
ただしカンマがあるから非制限用法なのです。
関係詞を補いつつ訳すと
We can appreciate the work of foreign authors,
私たちは海外の作家の作品を評価することができるのだが
(who are) living in the same world as ourselves,
彼らは私たちと同じ世界に住んでいて
and expressing their vision of it in another language.
(我々とは)また別の言語で、彼らの世界の見方(=世界観)を表現している。
となります。
ただし、この和訳はまどろっこしいので
※「私たちと同じ世界に住み、私たちとは別の言葉で世界観を表現する外国作家の作品を私たちは味わうことができる」
というふうに、
非制限用法のニュアンスを文面化しない場合がけっこうあります。
制限用法/非制限用法 の区別はあくまで英語の文法で、訳の日本語にはそのルールはありません。
※の文でも、非制限用法を訳したんだろうな、ということが伝わるので問題ないのです。
私たちと同じ世界に住み、私たちとは別の言葉で世界観を表現 しない外国作家
というのは普通は想定しないから。
長くなってすみません
解説の「分詞構文で、Sに説明を加えている」という説明を、「Sを修飾している」的な内容だと勘違いしていました!「Sの状況に対する説明を追加している」付帯状況の分詞構文、納得できました!回答ありがとうございます🙇♀️
【名詞を後置修飾する分詞と、分詞構文、区別がつかなくなるのはどんな場合か】
分詞構文はおおまかに
①接続詞+SV に直せる用法(時・理由・条件etc)
②行為の連続・結果(主節の後ろにand でつないで書ける内容)
③付帯状況
の3種類に分類できます。
このうち①②の用法は、
分詞構文として理解するほかありません。
③付帯状況 の用法で
[主語], [分詞のフレーズ]
という語順のとき
分詞構文としても解釈できるし
名詞を後置修飾する分詞(の非制限用法)としても解釈できます。カンマがあるから非制限用法です。
今回の質問者さんの例文もそうだし
先ほどの
例B) My family, (who is) living in America, has three cars.
もそうなのです。さっきは、名詞を後置修飾する分詞の非制限用法として解釈しましたが、
分詞構文だとすると次のように解釈します。
My family has three cars.
「私の家族は車を3台持っている」というのが主節で
それに
living in Americaという分詞構文がついている。
付帯状況というのは、主節に対して状況説明を追加しているのです。
「〜しながら」と訳す と習う場合がありますが
その訳し方だけでは不十分です。
状況説明の追加 というふうに理解しておいて
文によって適切な訳し方を考えるのが良いです。
結果として訳し方は同じになると思います。
「私の家族は、アメリカに住んでいて、3台車を持っている」
「私の家族は、アメリカに住んでいるのだが、3台車を持っている」