ケッペンの気候区分での「砂漠気候」「ステップ気候」の基準は、「乾燥限界」の降水量または、その半分の降水量よりも多いか少ないかで決定します。
その「乾燥限界」は次の計算式で決定します。
夏に雨が少ない場合(s) 年降水量(㎜)=20×年平均気温
冬に雨が少ない場合(w) 年降水量(㎜)=20×(年平均気温+14)
どちらでもない場合 年降水量(㎜)=20×(年平均気温+7)
ということは、雨がどの季節にどれだけ降るのか、年平均気温がどれだけか、の2つの条件で、乾燥限界の基準になる降水量は変化します。
だから「年降水量が○○㎜から××㎜までが乾燥帯(またはBW、BS気候)」という範囲は、ありません。
ただし、おおまかな範囲としてよくいわれるのが、
砂漠気候 (BW)=年降水量250㎜未満
ステップ気候(BS)=年降水量250~500㎜ です。
繰り返しますが、正しくは数式で決定しますが、あくまでおおまかな目安です。
帝国書院の地図帳に掲載されているデータ(147ページ)で計算すると
ニアメ(ステップ気候) 冬に雨が少ないパターン 年平均気温29.6°なので
20×(29.6+14)=年降水量872㎜ が乾燥限界です。
「一般的な目安」から外れていますね。
これよりも年降水量が少なければステップ気候、半分の436㎜よりも少なかったら砂漠気候ということになります。
ニアメの年降水量は508.5㎜だからステップ気候に分類されます。