古文
高校生

和泉式部の
童「いとたよりなく、徒然に思ひ給うらるれば、御代はりにも見たてまつらむとてなむ、帥宮に参りて候ふ」
について、
「いとたよりな」いのは誰ですか。
「御代はりにも見たてまつらむ」では誰を見るのですか。

回答

これは2個とも同じ人が答えになります。
答えを言ってしまうと「帥宮」です。帥宮は故宮の弟のことだと恐らく注釈かどこかに書いてあると思います。

簡単にそのシーンを解説します。大前提として、故宮は帥宮の兄であり、小舎人童は生前故宮に仕えていました。また、和泉式部と故宮のやり取りの仲介(手紙を届けたりなど)をしたりしています。

和泉式部が故宮のことを思いしみじみと悲しんでいた時に小舎人童が来ました。
彼女は小舎人童に対し、「彼との思い出でもあるあなたがなぜ長いこと姿を見せなかったのか」と言った旨のことを侍女に伝えさせました。

これに対する小舎人童の答えが、「特に用事がないのに尋ねるのは馴れ馴れしいと思い、山寺に通っていた」とのことでしたね。これに続く内容をしっかり訳してみると答えが分かります。

まず「いとたよりなく~たまうらるれば」です。
「頼りなく」の部分は、頼りとするものがない、の意になります。「徒然におもひたまうらるれば」は、手持ち無沙汰であるように思う、の意ですね。
頼りとするものを失い、手持ち無沙汰であるような様子である人とは…
その答えが帥宮です。頼りとするもの=故宮だと取れます。手持ち無沙汰である様子は、あいにくフィーリングで…としか言えないです、申し訳ない🙇‍♂️

続きです。
「御代わりにも~候ふ。」の部分です。
御代わりにも、はそのまま「代わりに」と取ればいいのですが、この小舎人童の話は帥宮の話であることが上の部分で判断できるので、「故宮の代わりに」と見てしまいましょう。「見奉る」は「見申し上げる」の意ですが、ここでは身辺の世話などを見る、ということになります。
つまり、故宮の代わりに世話を見申し上げようと、帥宮のもとに参上してお仕えしている、ということですね。

これで自ずと答えが分かるのではないでしょうか。

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